30話 少しだけ ページ31
Aside
3人と昼を過ごした後、私はお手洗いに行っていた。
出てきたら、ジェイドさんだけ待っていた。
『他のふたりはどこへ？』
ジェ「二人は先に教室に戻りましたよ。」
『そうなの・・・』
二人きりなんて、恐怖を感じることこの上ないのだけど・・・
僕らも行きますか、と歩みを進める彼の後ろを静かについていく
ジェ「先ほどは、二人の居場所を聞いてくれて、うれしかったです。」
『えっ・・・？』
前を歩いていた彼は、顔だけ後ろに向けて、私と目を合わせたあと、立ち止まった
こちらを向いて真正面から向き合うわたしたち
そういえば、こんな風に向き合ったことも、目を合わせたこともなかった。
目を合わせるや否や、ユニーク魔法を使ってこようとしたり、何かといいことはなかった。だけど、今こうやって目を合わせていられるのは
私が少しでも変われている証拠なのかな？
ジェ「あなたが僕たちとお昼を共にしてくれたこと。お話をしてくれたこと。
いなくなっていたら、どこに行ったのか聞いてくれること、僕が行こうといったら、ついてきてくれること。
些細なことですし、僕たちは初対面です。なので、こんなことをいうのは照れるところなのですが、
あなたが僕たちに、少しずつだけでも心を開いていってくれているようで、嬉しいです。」
風がサァァっと吹いて、ジェイドさんの髪の毛を揺らす
ピアスが音を立てて戯れている
私を見つめるオッドアイが、静かに凪いでいる
微笑む彼は、私が今まで見てきた笑顔の中で
『綺麗な笑顔が、あなたにもできたのね』
とても、素敵な笑顔だと、心から思った。
私は、この世界でなら、まだ生きていけるのかもしれない。
まだ、私は生きたいと思えるかもしれない。
恐怖は消えないし、不安だってすぐに積もっていく
それでも、まだ私は前を向いて歩ける気がする
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 434人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
心音ユイ(プロフ) - れさん» あぐぅ・・・ありがとうございます・・・更新が遅かったりしますがよろしくお願いします！！ﾁｭｷﾃﾞｽ (2020年6月28日 21時) (
レス) id: b6551fdc02 (このIDを非表示/違反報告)
れ(プロフ) - うっ、、ものすごく好きです、、、これからも楽しみにしてます！頑張ってください、、！ｽｷﾃﾞｽ (2020年6月27日 15時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
心音ユイ(プロフ) - はまぐりさん» もぐもぐしてくださりありがとうございます…!!これからも美味しいおかずを提供させていただきますねっっ!!! (2020年6月26日 9時) (レス) id: 7ab19ab3f9 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - どんな展開になっても美味しく読める…続き待ってます！！！ (2020年6月24日 4時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
心音ユイ(プロフ) - ｽｯｯｷﾘｨｨｨｨ！さん» んぎぃありがとうございますっっっ!!! (2020年6月23日 22時) (レス) id: 7ab19ab3f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：心音ユイ | 作成日時：2020年6月13日 11時
