秘密 ヲ 死守 セヨ【宮侑】

13． ページ21

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「いえいえいえ！ええんです、これ！どうぞあげます！」

「Aくんが食べてください！！」

「え、いいの？侑に渡すんじゃ⋯」

「ホンマにええんです！むしろAくんに食べて欲しい言うか⋯な！」

「うん、せやせや！」

「なんか申し訳ないなー。
　⋯じゃあ、ありがたく貰っときますね。

　ありがとうございます！」





ブンブンブンブンブンブン！！

赤い顔で2人は首を振る。




可愛いなあ本当に。







じゃあねバイバーイ、と

手を振って彼女達が去っていくのを見送って


パクリとレモンをひとつ、口に入れる。





「ん〜〜っ、甘くてすっぱーい」

「美味しそーに食べはりますなーAー？」

「お、侑。やっほ」

「『やっほ』やあらへんわボケA！
　一部始終、全部見とったからな」

「まあまあ、そんなに怒るなよ。あ、侑も食う？」

「元々それ俺のやろが」

「えー、あの子たちはオレにくれたんだけど？」

「白々しい⋯⋯」

「なに、休憩もう終わり？」

「いや、なんや北さんがAのこと呼んどんで」

「⋯⋯北さんが？」

「⋯北さんが」



何やらかしたんか知らんけど、グッドラックA

と親指立てた侑に送り出されて、
オレは北さんの元へ向かった。


他人事だと思ってあいつ⋯




ダメだ、

怖すぎて足震えそう。






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