10話 ページ11
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Aが同じクラスの女子に攫われたため、教室で一人暇を持て余している。
机に伏せて、窓の方を見ると隣の席が視界に入った。
隣の席のA
この席になって初めて言葉を交わした。
正直最初はスタイルええし、顔も好みでラッキーってくらいやった。
隣の席ってだけやし、所詮数ヶ月の付き合いやろってな。
でも、他人にあまり関心を持たない俺が、だんだん彼女自身に興味が湧いた。
まとまりのない俺の話も最後までちゃんと聞いてくれて、コロコロとすぐ変わる表情なんかは見ていて飽きへん。
ただ、異性として好きかと問われればそこまでではない気がする。
なんとなく気になるってだけ。
でも今はそのままでいい。
ボーッとしていると、いきなり開いた扉の音に肩を震わせた。
音のした方を見なくても、どうせAやろと思い、目をそちらに向けるよりも先に、彼女の名前を口にしていた。
kn「A、用事終わっ…た…」
顔を上げて、初めてその姿を見た時言葉が喉に詰まった。
いつもより柔らかいミルクティー色の髪の毛を揺らして、メイクをしたのか唇や頬が色づき、俺にボディブローをかましたとは到底思えない儚げな少女がそこにいた。
『あの、ごめんね。遅くなっちゃって…』
kn「…いや、全然ええけど」
いつもと違う彼女を前にして、なんだかぎこちなくなってしまった。
『さっきの女の子達が髪の毛とかやってくれて…』
照れくさそうにどうかな？とでも言いたげなその姿に、戸惑った。あー、めんどくさいやつや。
こういう時何て声掛けたらええんや。
俺は “似合ってるね、可愛いよ” なんて、大先生みたいに歯が浮くようなセリフは苦手やけど、何も言わない俺に自信無さげな表情を浮かべる彼女を見てしまったら、このめんどくさい彼女が愛おしく思えた。
kn「…その、…可愛い、と…思うで…」
自分で言ったくせに、恥ずかしすぎて視線を外してしまいたかったけど、この言葉を告げた後のAの表情が見たくて、目が逸らせなかった。
やがてAは、ボフンッと音のしそうな勢いで顔を真っ赤にした。
『……ありがと…』
そう言って笑った彼女は今までで一番綺麗で、彼女のまわりまできらきらして見えた。
さっきまで今はこのままで良いとかいってたのに、すぐにでも撤回したくなった。
すとん
俺の中で、何かに落ちる音がした
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こころ(プロフ) - 卯月 サブさん» コメントありがとうございます！出来るだけ学生らしい、初心な可愛さをだしたかったので、そう思ってもらえて良かったです！文化祭編がんばります！！ (2018年5月25日 19時) (
レス) id: 007faa1b8c (このIDを非表示/違反報告)
卯月 サブ - あの、好きです……シッマも夢主ちゃんも可愛くて、文化祭良きね…文化祭とか一番いい感じになるって！これからも応援してます！更新頑張って下さい！ (2018年5月25日 18時) (レス) id: 84d77cadab (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - ここなっつさん» コメントありがとうございます！一日の楽しみというお言葉、本当に嬉しいです！たくさん更新できるよう頑張ります！ (2018年5月24日 22時) (レス) id: 007faa1b8c (このIDを非表示/違反報告)
ここなっつ - 一日の楽しみ(？)です！ (2018年5月24日 21時) (レス) id: a1d1edfed6 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - みくさん» コメントありがとうございます！キュンキュンして頂けたようで良かったです！二人の仲が深められるように、頑張りたいと思います(^^) (2018年5月13日 16時) (レス) id: 007faa1b8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こころ | 作成日時：2018年4月8日 0時
