忠誠を誓った裏切り者2〈ゼロ一攫千金ゲーム〉 (ページ5)

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〈Aside〉

私は海のそばへ来た

ミツル「僕を殺すんですか？」
『...はい。峰子さんが負けたら...』
ミツル「そっか...。また、ゼロが苦しむことになる」
『私は...ミツルさんを殺せません。たとえ、御前の命令であっても』
ミツル「Aちゃんは優しいんだね」
『優しくないですよ』

私は...ただ怖いだけ

しばらく私たちの間には無言の時間が流れた

「ゼロが負けた」

無線でそう伝えられた

『ミツルさん。ゼロは負けたそうです』

すると、向こうからゼロが現れた

ゼロ「ミツル！」
ミツル「ゼロ...覚えてたんだ」
ゼロ「もちろん」

二人の会話の意味は私にはわからなかったけど
何か安心した

「御前がお呼びだ」

無線でそう伝えられる...

私はそっとその場を離れて御前の元へ向かった

『何か御用ですか？』

御前「おぉ、A。今回はよくやった」
『私は何もしてません』
御前「まぁ、良い。お前の望みを聞こう」

いきなり...？

『私は外の世界へ行きたいです』
御前「やはりか...。良い、許そう。それとお前の情報は全て抹殺する」
『えっ...』
御前「この世界にいた事が分かれば大変だろう」

御前...？

『御前、いきなりどうしたのですか？』
御前「元々、お前をここから出そうとは思っていた。しかし、タイミングが掴めなかっただけだ」

御前は私のことを考えて下さっていた...

御前「しかし、条件がある。お前と同じくらいの秘書を育成しなさい。1年もあれば出来るだろう？」

御前...
私は嬉しくて泣きそうになるのを堪えた

『はい』

私はその後、ゼロ達を見送りに行った