在りし日の思い出3 ページ5
貴方:おかしいなぁ…。村中探したのに見つからない…。どこまで行っちゃったんだろう…。
子供4:私、森の中に入ってたの見たよ!
貴方:それ、本当⁉︎ 参ったなぁ…
子供5:お姉さん…
貴方:大丈夫。私が必ず見つけて一緒に戻って来るから。今日はお家へ帰りなさい。良いわね?
子供達:うん…
貴方:良い子ね。ニコッ
………………………………………………………
私は村の奥手にある森の中へ入って残りの子を探した。
ズルッ[滑って転びそうになる]
貴方:きゃっ!危なかった…。そうだ、昨日雨が降ったからぬかるんでいるんだ…。気をつけて歩かないと…
それからもう少し深い所に入って探すと、1人の子供が座り込んでいるのを見つけた。間違いない、あの子だ!
貴方:見つけた!
子供1:お、お姉…さん…。
貴方:もう!森に入って遊んじゃいけないって、お母さんにも言われてるでしょ⁉︎ どうして守れないの!危ないでしょう⁉︎
子供1:う…うぅ…ご、ごめんなさい…!
貴方:…キツく言ってごめんね。さ、お姉さんと一緒にお家帰ろう?歩ける?
子供1:うん…大丈夫…ヒック…
貴方:ほらほら、もう泣かないの。帰るよ!
探していた子も見つかって一件落着。早くこの子を連れて戻らないと…。そう思った矢先、森の中からけたたましい音が聞こえた。その後すぐに、森の中で木が崩れる音がした。地面も激しく揺れている。
貴方:この音…感じ…。まさか土砂崩れ⁉︎ 昨日の雨で地盤が緩んだんだ…!このままじゃ土石流に巻き込まれる、行くよ!
そう言って、私は子供を抱えて急いで戻る。走って、走って…もう少しで森から出られる所で…
ズルッ![滑って転ぶ]
貴方:いっ…!
子供1:お姉さん!
貴方:『しまった…今ので足を挫いちゃった…。これじゃ走れない…!この子だけでも助けないと…!』 いい、よく聞いて。このまま真っ直ぐ走れば村に着くわ。急いでここから逃げて!
子供1:でも、お姉さんは⁉︎
貴方:お姉さんは後から行くから。早く!
子供1:う、うん…!
そう言って、森に隠れてた子供を村へ返す。大丈夫、あの子は巻き込まれずに済むだろう。
ドドドドッ……!!!
土砂崩れがこちらに迫ってきているのが分かる。でも、私はこの場から動くことが出来ない。あぁ…私…ここで…
貴方:お母さん……ごめんね……
その瞬間、何もかもの記憶が無くなった
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かりんとう(プロフ) - う、うわぁぁぁ!!!!なんですかこれ!!!こんなの、こんなの泣くしかないじゃないですかあ!!!!検索の奥のページまで見に来てよかった← (2018年11月13日 0時) (レス) id: b09f89d760 (このIDを非表示/違反報告)
お米ちゃん - 最高です!こんなに感動できる作品が書ける作者さんは凄いです(о´∀`о) (2016年10月25日 19時) (レス) id: 7f5cca34a9 (このIDを非表示/違反報告)
薄夜 - とても面白くて、感動しました。私も皆さんと同じく泣きました。小説見て泣いたのは何年ぶりでしょうか。特に、総司の娘ということが良かったです! (2015年9月20日 2時) (レス) id: b881695c4e (このIDを非表示/違反報告)
真由 - すごくよかったです!泣けました。゜(´⊃ω⊂`)゜。 (2015年7月13日 21時) (レス) id: 92a0df771a (このIDを非表示/違反報告)
風花 氷雪(プロフ) - soccer♪さん» はわわ…!そう言って頂けて嬉しいです!読んで下さりありがとうございました!コメントもありがとうございます!励みにさせて頂きます! (2015年2月23日 0時) (レス) id: a823bf8299 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風花 氷雪 | 作成日時:2015年1月16日 20時