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｢…総統閣下、どうにかしてくれませんか？私の言うことじゃ何も聞いてくれないと思いますけど。｣
｢ゾム、そいつは俺たちの客人だ。武器を下ろせ。｣
｢でも、こいつやばい気配しとる、ほっとったら何するか｣
｢ゾムニキ、その人はホンマに俺らの味方なんや。とりあえず落ち着いてくれへんか？｣
｢オスマンまで……しゃぁないわ、命拾いしたな、お前。｣
ゾムと呼ばれた緑の男は渋々歩きだし、次第に姿が見えなくなった。
我が国にはこんなに強そうな人間が増えたのか。安心安心。
｢はは、身内がご迷惑をお掛けしました。あいつは元暗殺者の身でしてね、"余所者"が来るといつもこうなんです。｣
｢いえ、いいんですよ外交官殿。国家機密という性質上、私の存在は秘匿せねばなりませんし。むしろこちらこそ"気を使って頂き"感謝致します。｣
｢…社交辞令はそこまでにせえ。ほら、グルッペン。｣
初手から余所者ねぇ。
私そんな悪い事したかしら。
｢さて、改めてW国総統のグルッペンだ。今回呼んだのは先の大戦を見据えてAを参戦させたいから招集した。｣
｢あ、書記長のトントンですー。俺は…もう受け入れてるし、元からそうだって親父からも聞いとるからなんも言うことないわ。出来る事といったらここの案内とかかな…｣
｢はーいオスマンやで〜。さっきはごめんなぁ？ちょっとからかってみたかってん。俺もトントンと同じくAちゃんが参戦する事はもう受け入れ済みやからゆる〜く絡もーや。｣
｢…皆様ご存知の通り、旧帝国B隊のAです。私が呼ばれたということは相当な絶戦になると予想しております。何かありましたらどうぞ気兼ねなくお申し付けください。｣
一通り自己紹介が終わったところで、総統閣下が口を開く。
｢さて、まずは現状の軍隊の配備計画とAの担当箇所だが…｣
｢地図に駒は乗せてあるで。このピンクのデカめのがAちゃんや。｣
｢ああ、これ通りに行くならば、山岳の間の谷を担当してもらう事になる。ここなら比較的狭いから殺り漏らしも少なくなるだろうし、他の主要ポイントにも近い。｣
｢一通り終わったら東に向かい、シャオロン隊の方の戦線引き継ぎを行う。｣
｢シャオロン隊はどうするん？あ、撤退させてからは第2攻勢用に回すんか。｣
｢そうだ。人も多いし、
｢…Aちゃんはどうなん？なんか言うことないん？｣
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作者名：猫村 ゆきみ | 作成日時：2024年2月20日 8時
