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え、告白はって?やっと良いタイミングが来たじゃないかって?
……そう。1年次に告白さえしていれば、こんな未来はきっと訪れなかった。
だけど、しなかったんじゃない、出来なかったんだ。Aは恋愛に対して非常に消極的だった。高校の頃は恋愛なんて興味が無い、といった所だったけど、大学に入り様々な恋愛事情を知っていく中で、彼女は偏見を持ってしまった。
「男の人、こわい。
彼氏なんて、絶対に作らない。
恋愛とか、絶対したくない。
私はジミンだけでいい」
最後の一言には思わず鼻血が出た。(出ていない)だが、恋愛とか絶対したくないと言われてしまった手前で告白するのはAにとってなかなか酷なのでは無いかと、そう思ってしまったのだ。
よって1年次も告白は断念。
2年生がそのタイミングだと思った。2年生にもなればAも大学に慣れて、もうすこし恋愛に対して積極的になるだろうと。もしかしたら憧れを抱くのではないかと。夏の初めくらいを告白の目安に、俺はコツコツと自分磨きを重ねてきた。
そうしてやって来た2年の春先。話があると言われ、妙な緊張を抱えながらいつものご飯屋さんに2人で行った。そして、彼女は顔を赤く染めあげながらこう言ったのだ。
「あのねジミン、私……
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彼氏、できた……」
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作者名:アオ | 作成日時:2023年5月9日 19時