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( お嬢様、朝になりましたよ )
メイドの声で目覚めるいつもの朝
あの夢の結末は
どうしても思い出せなかった
だけど、すごく目が乾いてて
鏡を見たら、真っ赤な目と頬に残る濡れた跡
自分が眠りながら泣いていたことを知った
あの人が誰であるかも
あの人が流してた涙の理由も知らないのに
何故かわたしは泣いていた
多分 、あの人を想って
実在するかも分からない誰かを想って泣くなんて
お人好しが過ぎるだろうか
なかなか鏡の前から離れないわたしを
メイドが怪訝そうに見つめてる
( どうされましたか ?)
「 ううん 、大丈夫よ 。今行くわ 」
パジャマの袖でそっと目元を拭う
メイドには 、気付かれなかった
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みく(プロフ) - 3年前に読ませていただいていたものです。再連載とても嬉しいです。また定期的に読みに来させていただきます。 (2021年9月15日 21時) (レス) id: a0c149052c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:k | 作成日時:2021年8月24日 22時