2話 左馬刻 side ページ4
左馬刻 side
『もしかして、The Dirty Dawgの皆さんですか?』
乱数にそっくりな整った容姿の女が、そう明るい声で話しかけてきた
一郎「え、あ、あぁ…そう、だけど…(やべぇ、声もめっちゃ可愛い)」
『わぁやっぱり!兄さんとテレビに映ってるところを何回か見たことが…』
乱数「A、もう遅いから一緒に帰るよ〜?」
『!え…せ、せっかく会えたのに…兄さんのお仲間さん、紹介してくれないの…?』
乱数「ん〜それはまた今度ね!」
やけに嬉しそうに話しかけてきたかと思えば、乱数がその女の言葉を遮り、手を引いて歩き出す
乱数「じゃっみんなばいばーい!」
…いや待てや
左馬刻「おい乱数。なんでそんな焦ってんだ?…お前の妹も気になってるみてぇだし、どうせなら俺様たちに紹介しろよ」
乱数に妹がいたなんて話、今まで1回も聞いたことがねぇのに…このまま返すわけがねぇだろ
乱数「う…だ、だからそれはまたの機会に…」
左馬刻「一郎も気になるよな?」
一郎「あ、は、はい…気になります…///」
『兄さん…ジッ』
乱数「!はぁ…だから黙ってたのに…((ボソ」
何やらボソボソ呟いている乱数は妹からの視線に仕方ない、と諦めのため息をついた
乱数「僕の妹の、Aだよ。歳は15だから、一郎の弟くんと同い年だね〜…ほら、Aも自己紹介っ!」
『うんっ』
笑顔で頷いた乱数の妹は礼儀正しくぺこりと頭を下げる
『初めまして、飴村乱数の妹の飴村Aです。The Dirty Dawgの皆さん、いつも兄がお世話になってます』
左馬刻「…おい、こいつほんとにお前の妹か?」
兄妹なのに性格違いすぎんだろ←
乱数「失礼な!いっつも怒ってばっかの乱暴な左馬刻にだけは言われたくないね!」
一郎「そうっすよ、合歓ちゃんと左馬刻さんもだいぶ違うっていうか…正反対っすよ」
左馬刻「あぁ!?なんだてめぇら!もういっぺん言ってみろや!」
乱数「も〜左馬刻様こわひ〜!」
…
『ふふっ皆さんテレビでも見た通り、とても仲良しなんですね』
左馬刻「っ!」
すると、乱数の妹…Aと名乗ったそいつは小鳥のさえずりのような笑い声で笑った
それに不覚にもぼーっと見とれてしまう
こいつ…歳の割にずいぶん綺麗に笑うんだな…
『…えっと〜今度は皆さんのお名前を聞いてもいいですか?』
突然無言になった俺たちに少し戸惑いながら尋ねてきたそいつに一郎が慌てて答える
一郎「あ、そ、そうっすよね!」
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作者名:ノア | 作成日時:2024年2月18日 15時