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1話 一郎 side ページ3

一郎 side


乱数「も〜寂雷大人しくしてよ〜!」

寂雷「まだ飲み足りねぇ!酒だ!酒もってこんかい!」

一郎「ちょ、暴れないでくださいって…!」

左馬刻「ははっw酒入るとまじで性格変わんだな」


The Dirty Dawg全国制覇のお祝いが終わり、ホテルから出た俺たち


酒を飲んで暴れる寂雷さんの介護をしつつ、家路を急ぐ



すると…



乱数「ちょっと2人とも〜早くして〜!僕早く帰んないといけないのに」


飴を舐めながら、少し焦ったようにそういう乱数に首を傾げる


一郎「?なんか急ぎの用事でもあんのか?」

左馬刻「てか、そう言うならてめぇも手伝えや!」

乱数「え〜だって僕非力だ…し…」



そして突然立ち止まり、一点を見つめる乱数は…



一郎「乱数?急にどうし…」

乱数「っ!悪い、ちょっと寂雷頼んだ!」

一郎・左馬刻「…は?」



今まで聞いたことがないくらいに焦った声を出して走り出した









いや、まじで何が…










乱数「A!」















『!え?兄さん…?』


乱数が駆けつけた先にいたのは、複数の男に囲まれた


乱数と同じ髪色、瞳をもつ女の子…





一郎「(え、てか今兄さんって…)」


驚く俺たちを置いて、乱数はにっこり笑顔を浮かべながらマイクを取り出す



「は?お前何…」

乱数「ねぇお兄さん達〜僕の妹に何か用かな〜?」

「!お、おいこいつ…」

「!The Dirty DawgのeasyR!」

乱数「うん!そうだよ〜だから……早くその手、離さないと痛い目見ると思うけど?」



今度は聞いたことが無いくらいの低い声に、ますます疑問が膨らむ



「に、逃げるぞ!」

「お、おう…!」



完全に乱数の圧に負けた男達が慌てて逃げるのを見て、ようやくハッと我に返る


左馬刻「よく分かんねえが…とりあえず乱数んとこ行くか」

一郎「そうっすね」




寂雷さんを肩に担ぎながら、徐々に2人に近づくと…




乱数「A!こんな時間になんで外に出てるんだよ!家で待ってろって言っただろ!」

『ご、ごめんなさい兄さん。ちょっと卵が切れちゃってて…』

乱数「そんなの明日で……あ。」

『?』






俺たちに気がついたその女の子が振り返り、視線がぶつかる








一郎「っ!」


刹那、心臓に衝撃が走った





一郎「(か、可愛い…///)」





誰が見ても絶世の美女と言うであろう乱数とそっくりなその子は、あ!と声をあげて俺たちに近づいてきた




『もしかして…The Dirty Dawgの皆さんですか?』

2話 左馬刻 side→←プロローグ



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作者名:ノア | 作成日時:2024年2月18日 15時

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