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その時、少し先で爆竹の音が鳴る。
蜘蛛の笑い声も鈴の音もそちらに引き寄せられるように遠のいていく。
顔を上げると同時に、部屋の引き戸があいた。
『！、ガッチさ、』
「A！」
ガッチさんは駆け寄って俺の体を抱きすくめる。肩が大きく上下し、息も荒く、ここまで相当走ってきたのだと分かった。爆竹で助けてくれたのだ。
結局迷惑をかけてしまった。
『ガッチさん…、ごめんね、しくっちゃった…。助けてくれてありがとう。』
鏡と鍵見つけたよ、ほら。
そう言うが、ガッチさんは俺の肩に顔を埋めたまま顔を上げない。
「震えてる。」
ガッチさんの言葉で、自分の手先が小さく震えるのに気付いた。無理していたが、流石に堪えたらしい。
『あー、はは、情けな…。追われてびっくりしちゃってさ、それで、』
気付かなかったが、声まで微かに震えていた。先程の徘徊者の姿を思い出した。
顔を上げたガッチさんがあまりに真っ直ぐ俺の目を見つめるので、思わず言葉が途絶える。
「怖いって言っていいんだよ。」
ガッチさんは、震える俺の手を握る。
「いいんだよ、俺に、怖いって言ったって。我慢しないでいいよ。Aが怖いの苦手だって知ってるんだから。」
長い指が、さらりと俺の髪を梳く。
「…やっぱり、1人で探索させなきゃ良かった。ごめんね、無理させちゃったね。」
『いや、それは俺が…』
勝手に言ったことで、
しかし、また言葉は遮られた。
「俺じゃ、頼りない？」
『っ、そんなことない、寧ろガッチさんの邪魔しちゃうんじゃないかって思って…』
「…俺は、こういうの得意だし慣れてるからね。だから誰よりもAを守るのに適任だと思うんだけど、どう？」
『う…、』
そう言われてしまうと、本当にその通りで返す言葉もなく。
「もう、離れないで。ちゃんと傍にいて。じゃなきゃ俺の方が心配で、心臓おかしくなっちゃいそう。」
『…ホラーゲームより？』
「そりゃそうよ。ほら、手出して？」
差し出された手に、自身の手を重ねると指の間にするっ、とガッチさんの指が絡められた。
「もうマップ大体把握したし、ゆっくり行けば大丈夫だよ。」
『えっもう？！？』
「俺を誰だと思ってんの〜？」
やっぱこの人、すごいな…。
ガッチさんの手は温かくて、いつの間にか震えも止まっていた。
その後、苦労して集めた勾玉を台座に嵌め込み、脱出できる扉が開いた後も握られた手はそのままだった。
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みう(プロフ) - この夢小説凄い好きです…ポッキーゲームのうっしーverも気になりますね、w主人公受け感が凄く、、好きです。更新待ってます、！！！！！！！ (2022年8月1日 0時) (
レス) id: d7cefba522 (このIDを非表示/違反報告)
ささめ(プロフ) - ゅしさん» ゅし様 お世話になっております。本日漸くリクエスト頂いた全ラを更新致しました。試行錯誤で大変遅くなってしまい申し訳ありません...！kyと2人実況もじっくり考えてまた後日是非書かせていただきます߹ᯅ߹リクエスト、有難うございました！！ (2021年11月14日 11時) (レス) id: 98f9c07ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ささめ(プロフ) - ユキさん» ユキ様 いつも閲覧にいいねに沢山有難うございます。Twitterでは、ユキ様今日いるかな〜と思いながら呟いております…߹ᯅ߹これからもどうぞよろしくお願いします。♡ (2021年11月12日 19時) (レス) id: 98f9c07ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 更新ありがとうございます…好きです…Twitterも毎日見させてもらってます…好きです (2021年11月12日 10時) (レス) id: 4710ad3399 (このIDを非表示/違反報告)
ゅし - 初めまして、いつもワクワクしながら更新を待ってます！早速なのですが、リクエストしてもいいでしょうか？もしよろしければkyとの2人実況をしてる夢主か、全身ラジオを見たいです、、 (2020年11月11日 7時) (レス) id: a25d3f04a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささめ | 作成日時：2020年4月5日 13時
