「最低な人」

◆ ページ7

悪魔執事の主の処刑が正式に決まった。



その知らせは街中に広まり、もちろんデビルズパレスのみんなの耳にも届いた。



日時は明後日の12時。私の誕生日で生まれた時間だ。


フィンレイ様はよくやってくれていたからと言う理由で色々決めさせてもらった。


まさか離れの一室に軟禁されるとは思わなかったけど。


理由は教えてくれなかった。いや、牢獄に入りたいわけじゃ無いけどさ？


処刑が決まってから執事のみんなは頻繁にグロバナー家に足を運んで私の面会を求めた。


一方で私は完全に引きこもり、みんなからの面会を拒否した。会えばきっと、助けを求めてしまうから。泣いてしまうから。


みんなを守る唯一の方法。それを選んだだけ。よかったなって思ったのは貴族達がすんなりと承諾してくれたことだ。



「ふう…遺書はこのくらいでいいかな。」


執事達への手紙と家族への遺書。家族への遺書は今夜こっそり家の机に置いとこう。



そんなことを考えていると扉がノックされた。


フィンレイ「悪魔執事の面会を全て拒否しているがいいのか？」

「はい。会えばきっと助けを求めてしまうと思うので。」

フィンレイ「そうか。」

「あの、フィンレイ様。」

フィンレイ「どうした？」

「処刑方法まで決めさせてもらってありがとうございます。」

フィンレイ「ああ。服毒を好むやつは初めてあったがな。」

「五体満足ならそれしか思いつかなかったので。」


処刑まで残り2日______

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