4つの次元と、真実。 (ページ6)

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第1話出会い/奈々のターン！ページ6

ここはハートランド。

笑顔が溢れる場所だった。

そう、溢れる場所"だった"。

零「鈍いなぁ、俺がベクターだよ！」
貴「そんなことはどうでもいいです。私が聞いてるのはアカデミアに会わなかったか、です。」
零「知るかよっ！」

私は遊馬達とともにアストラル世界で戦い、先程帰ってきた零兄ことベクターに先程のことを話した。
けれど、アカデミアと呼ばれる彼らの実態は全く判明しなかった。
私がたまたま出会ったアカデミアは結構弱い方で、ワンキルして、話を聞いたが、情報は何も掴めなかった。

遊「A！ちょっと手伝ってくれないかー？」
貴「何？」
遊「これ、あっちに運んでくれないか？」
貴「水？・・・うん。いいよ。」

遊馬に呼ばれ、私は遊馬の持っていた水が入った2Lボトルを受け取り、言われた場所へ向かう。

零「遊馬君！よかれと思って僕も手伝いますね！」
遊「お、真月！助かるぜ～・・・」

零兄も私についてくる。

このシスコンが・・・

零「で、A。」
貴「何？」
零「何度も言うけど、俺のことを零兄って呼ぶのやめろ。・・・・・名前で、呼べ。」
貴「なんで私が皇子の名前を呼ばなきゃいけないんですか。私はあなたの妹ってだけですよ？」
零「俺がいいって言ってんだろっ！」

そんなお約束の会話をしながら、歩いていると、目の前に首にスカーフを巻いた長身の男性が現れる。

「すまない。水を持ってきてくれたのだな。」
貴「はい。もしかしてレジスタンスの方ですか？」
隼「ああ。俺は黒咲隼だ。レジスタンスの復興作業の支援、感謝する。」
貴「いえ、当然のことです。レジスタンスにはいつも助けてもらっていますから。」

黒咲隼は、私達の持っている水を受けとり、微笑んだ。

どうしてか、心臓がはねた。
でも、それを悟られないよう、私も微笑んだ。

「隼、瑠璃が呼んでいるぞ？」
隼「？そうか、ユート、この水を中に運んで置いてくれ。」
ユート「わかった。・・・ん？」

そこへ第三者が現れる。いや、正確には2人いるのだが。

ユート「君達が運んできてくれたのか・・・」
「ユート、そろそろ時間なんじゃ。」
ユート「そう、だったな。では、失礼する。」

女性・・・多分、このユートさんの彼女さんかな？
は、そう言う。するとユートさんがはっとしたように時計を見て、お辞儀をして去った。

隼さんに、ユートさんかぁ______

また、会えるかな？

零「戻るぞ、A。」
貴「うん。」