アイナナ【イルカとビール】3

120杯目 ページ43

実は昔ね。









そう、昔話をしようとした時だ。









｢あれってアイナナの三月じゃね？｣









きらびやかなネオンの中。屋外ビジョンが速報を報せる。









《I7メンバー和泉三月とスタイリストの熱愛報道》









貴｢なっ｣









隠し、撮り…居酒屋で一緒に飲んでるとこ。飲んでるとこ。飲んでる…とこばっかじゃねえか！！









貴｢ええっ、映すならもっといい写真つかってよ｣









じゃなくて！









三月｢な、んだよこれ｣









貴｢三月くん…｣









この事で映画公開は延期。監督はとてもガッカリした様子で、スタッフ一同も裏切られたというような視線を向けていた。









その報道を見たファンもメディアも彼らの寮に殺到。こんな大事な時期によくやれたな、なんて笑う声も聞こえる。









揺れる。酔狂だ。

この小説の続きへ→←119杯目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す