あんスタ【もう1人の転校生】5 (ページ41)

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第78話ページ41

貴｢でも、まだ仕返しが済んでない｣

痺れた足で立ち上がる。椚ちゃんは、あたしを睨みつけた。まさか、同じような仕返しをするとでも？心外だなぁ…。

貴｢あたしはそのプロデューサーにも怒りを感じているが、もう一人、怒ってる奴がいる｣

拳を握りしめる。青井は、今にも泣きそうな表情だ。

貴｢プロデューサーから命からがら逃げた青井を、捕まえて襲いかけた奴がいる。そいつは、今度、あるアイドル番組に出演(で)るらしいんだ｣

青井｢プロデューサーさんも悪いけど、そいつらだけが何の罪もなく、ステージに立つなんて…許せない…｣

貴｢だから、その番組にあたしはでる｣

宣言した言葉を、椚ちゃんは容赦なく遮った。

椚｢馬鹿な真似はやめなさい。貴方も同じような地点にいるでしょう｣

貴｢仲間を守るためなら、いくらでもステージに立つよ｣

椚｢だからそれが…｣

貴｢馬鹿だと笑ってくれて構わないよ。呆れて見捨ててくれてもいい。でも、今一度、ちゃんと言わなきゃいけないんだ｣

あたし達は『特別』で『対等』なんだってことを、ちゃんと言わなきゃいけないんだ。

貴｢仕事とプライベートは違うでしょ？あたしだって、一人の時に群がられれば苛立つ。でも、それだけ愛してくれて、それだけ大切にされてるってことだよね？なら、あたしもちゃんと大事にしたい｣

自分のために。そして、支えてくれたメンバーと、心の底から応援してくれるファンのために。

貴｢一部の人間のせいで、悪く言われるのは、嫌だ。だから、話をしなきゃいけない。もちろん、暴露する～とか、そんな話をする訳じゃないよ？でも、あたしたちなら伝えられる事があるからさ☆｣

青井｢はい！｣

互いに顔を見合わせて、笑い合う。

貴｢で、さ…手伝って欲しいのよね…どう？Knightsのみんな。もちろん、出番は作るわよ♪｣

月永｢乗った！面白そうなことは大好きだ☆｣

即座に決められた反撃開始ライブ。

本番に向けて、今日から新たなメンバー(仮)青井を含めて戦に挑む。