23話 ページ24
リビングで皆がおやすみ、と言葉を交わしてからそれぞれの自室へと戻っていく。
私はころんくんの後を追って扉の中に入っていった。
こ「汚いけど文句言うなよ」
そう言って入った部屋は、たしかにキレイではなかったが男の子だな、と思わせるような部屋だった。
こ「なーくんが片付けてくれたからめっちゃ汚いって訳じゃないけど…」
ころんくんは口をモゴモゴさせながら言う。
その姿がなんだか可笑しくて
私はいつの間にか口元を緩ませ、空気を外に逃がすように小さく笑っていた。
こ「…え!?なんで僕笑われてんの!?え!?」
「あっ、ごめんなさい…つい」
私は慌てて口を塞ぐ。
ころんくんはそんな私を見て嬉しそうに頬を緩ませた。
こ「そろそろ寝る?」
「はい」
こ「ベッド1つしかないから大神さん寝ていいよ。僕は床でねる」
「え、それはダメですよ!私が床で…」
ドライヤーをしてもらっている時に話すのには慣れたのに、未だに敬語が出てしまうのは昔からの癖だろうか。
こ「じゃあ一緒に寝る?」
「へぁ!?」
思わず変な声が出てしまった。
ころんくんは自分で言ったくせに頬を赤くさせている。
恥ずかしさでフリーズする頭の中に「日記」の2文字がポンッと出てきた。
「あっ、日記書いてない…!」
私がそう口にするところんくんはちょっと不機嫌そうに机にシャーペンと消しゴムを用意してくれた。
私はそんなころんくんを横目に見ながら日記を書く。
○月✕日
今日は寝不足で学校の階段から落ちてしまった。
これからの私は寝不足には気をつけて。
ころんくんっていうクラスメイトの男の子の家に泊めてもらった。
記憶のことは知ってるから安心してね。
ここまで書いて私は手を止める。
この先を書くか少し迷ったが、少しでも明日の私に思い出してもらえるようにゆっくりとてを動かした。
『ころんくんは特別な人です。』
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うい(プロフ) - 凄く「今夜、世界からこの恋が消えても」と似てて小説の発売日と照らし合わせたら主さんの方が先にネタ思いついてて腰抜かしました…めちゃくちゃ面白いです😸💞 (2023年2月21日 2時) (レス) id: ed6dd285e5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち - ころんくんが家に泊めるときになーくんに電話してたときの泊めるの字が止めるになってましたよ 上から目線でごめんなさいm(_ _)m (2022年5月17日 6時) (レス) @page29 id: 2e0541f151 (このIDを非表示/違反報告)
白玉 - そうです! 一度検索しみて下さい。 (2019年5月5日 11時) (レス) id: 0b503add46 (このIDを非表示/違反報告)
あうら(プロフ) - 白玉さん» テレビか本とかですかね…? (2019年5月4日 21時) (レス) id: 5af2deacde (このIDを非表示/違反報告)
白玉 - これ読んだ瞬間「掟上今日子の備忘録」っていうの思いだした (2019年5月4日 20時) (レス) id: 0b503add46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あうら | 作成日時:2018年10月14日 23時