染め上げる鮮血 ページ6
次の瞬間、わたしはまた見知らぬ場所にいた。
今まで以上に豪華な内装に思わず息を呑む。
この男の人のお部屋なのかな…?
???「…A」
「! はい」
突然彼から名前を呼ばれて驚いた…けど、わたしは返事をする。
???「君が百年後の未来からやって来た、と言うのは…真か?」
彼は半信半疑といった具合でわたしに探りを入れてくる。
「…はい。」
まっすぐ、嘘のない視線を彼に向ける。
彼の…血の如く赤い瞳に吸い込まれそうになるけど…
わたしは本当の事を言っているまでだ。
???「…ほう。
実に興味深いな」
その反応にわたしは何故か恐怖を覚える。
ーーーその時。
一瞬の事だった。
目の前の彼は、自らの腕を切り裂いたのだ。
「…っ!?」
裂けた傷口から血が溢れ出る。
苦痛の表情など微塵も浮かべず、
彼はその血を自らの口に含み、
わたしと距離を詰め、
問答無用でわたしにーーー接吻する形で注いだ。
息が詰まる。
反射的に抵抗しようとするけど、変に抵抗したら…と考えてしまって何も出来ない。
されるがままだ。
涙が止まらない。
一体、なんのためにこんな事をされているんだろう。
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作者名:スイ | 作成日時:2020年1月25日 22時