いのちからがら ページ13
あ、食べられる。
やばい……………
ぎゅっと目を瞑った…が。
無「フ、Aは面白い娘だな」
「…えっ」
あれ、食べられて…ない?
無惨さんはわたしの頭をぽんぽんすると、
無「食べはしないさ。安心しろ」
と、まだ……笑いを隠しきれていない顔で言った。
あれ、これってもしかして…
「…無惨さん、わたしをからかったんですか!?」
無「さっき血を注いでいる時の反応が初々しくて嫌いではなかったからつい…な………」
彼は口元を手で抑えている上にこっちに背を向けているけど絶対笑っている。
「ええ……もう………」
ーーー
無「鬼は大体肉付きの良い人間を好む。
適度に筋肉がついている事を前提にな」
無「だがAはだいぶ細い。
例えばそうだな、極端な例だが
先日童磨と出くわしただろう?」
童磨さん…あの初めに出会って、ここに連れてきてくれた人だ。
無「奴はよく女を取って喰う。
そんな童磨が喰うには良い年頃のAが何故喰われなかったか……わかるか?」
「…!!」
わたしが…
「ほ、細…め…だったから?」
無「そういう事だ
同じような理由で他の鬼もAを狙う事はまず無いと思っていい」
「そ、そうなんですね…」
もしわたしがもう少し肉付きが良かったら、あの場で既に食べられてたんだ…
……ちょっと恐いかな
少し、『体重絞ってて良かった』とか思ってしまった。
無「…そして、
私がその鬼達を作り出した」
「………え………?」
気が遠すぎて言葉を失った。
無惨さん、が…?
全ての鬼の、創造主……………??
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作者名:スイ | 作成日時:2020年1月25日 22時