ひかりふる【鬼舞辻無惨】 (ページ41)

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彼の野望と、わたしのときめきページ41

「…あの、今………なんて…………?」

本の角が何ヶ所にも直撃して痛かったけど、無惨さんの言ったことが衝撃すぎてもはや痛みなど忘れた。

無「Aから片時でも目を離していたら危ないからな
見張りと人間社会に紛れる事も兼ねて私もその高校に通うとしよう、と」

いやいやいや。

いや、嫌とかダメってわけじゃないの、決して。

ただ、ちょっと待って。

「(無惨さんと〝同じ学校〟だなんて………
緊張しすぎてまともに学校生活送れないよ!?!?)」

だって、毎日一緒に登下校したりするんでしょ…??

こんな青春、あっていいの!?!?!?!?!?

無「どうしたA。さっきから激しく頭を揺らして」

「はっ……!?す、すみません」

いけない。落ち着いてわたし。

恐らく彼は〝少し大人びた高校三年生〟としてなら問題なく溶け込めるだろうとは思う。

Aはそれを無惨に伝える。

無「…その『三年生』と言うのは、高校において最も上の立場という事か?」

無惨らしい返答を聞いたAは、
心の中でそれでこそ貴方だ、と思ってから口を開く。

「偉い…というか、一番上の学年という意味ではそうとも言えるかも…?」

それを聞いた無惨は満足気にニヤリと口角を上げ、こう言った。

無「ククッ………ではその高校諸共いずれは私の支配領域にしてやろう全員纏めて駒にしてやる
未成熟な子供達ばかりだろうから取って喰らうも同族を増やすも全て私の自由だ…!!!!」

そう言って無惨さんは大きな掌で全てを掌握するような手振りをする。

普通の人なら「は？」となるだろう発想だけど、わたしは今の言葉を聞いて

「ああ、やっぱり無惨さんはこうでなくっちゃ」

と、思うのだった…。

ーーーそして、大好きな無惨さんと一緒に学校生活を送れるという夢にも見なかった出来事に、
少しずつ期待を馳せていた。