Prolog 2 ページ2
姉「...大丈夫。貴方は強い。そう...強いのよ、A。...............この...このペンダントを渡すわ。このペンダントの中に紙が入ってる。一族に代々伝わる物よ。本当はAがもう少し大きくなってから渡すはずだったけど......もう今しか無いわ。」
姉さんは私の首にペンダントを掛けた
ｶﾁｬﾘ
そのペンダントは決して軽くは無かった
だからといって重いわけではない
ただ確かに
そこにあるという
存在が重かった
きっとそれは
代々受け継がれてきた物だから...
なのだろうか
私が悶々と考えを巡らせていた時に姉さんの静かな声が響く
姉「A...ここの窓から外に出て逃げるの。そのまま道なりに行けば今日来るはずのイェーガー先生と出会えるはずよ。......兎に角逃げて。この家から離れるの。遠くに............わかった？」
イェーガー先生......嗚呼...
母を診てくれていた人
家族以外で信頼できた人
その人を頼れ...
逃げる
あれ？
ふと疑問に思った
『...............姉さんは...............姉さんは一緒に逃げないの？』
暫く声を出していなかったからか
否
出せなかった...
家族が殺されていく中
恐怖で全く声が出なかった
だから...姉さんへの問いかけの声が
酷く掠れていた
姉さんは私の瞳をじっと見つめた
姉「私は大丈夫。...1番大事なのは.........A...貴方なの。この一族が無くならないように.........安全な所まで逃げて。それから1人で.........誰にもそのペンダントの中を見せてはいけないわ。絶対1人で読んで。」
何故私が1番大事なのか
命の大切さは皆平等では無いのか
否
あまり考えない方がいい
全てはこのペンダントの中に......
書いてあるのだから
私は姉さんの瞳を見つめ返した
『ｯ............絶対に私は生き延びる.........姉さん......愛してる.........有難う...』
これが最後の
最期の
言葉
段々と足音が近づいている
早く逃げなければ
窓枠に足を掛け振り返る
姉さんは幸せそうに
私を
愛おしそうに見た
そして笑顔で
「愛してる」
と
私が外に出たことを確認した姉さんは
窓を閉め、鍵をかけた
最期に見た姉さんの顔は
力強い笑顔だった
嗚呼
やっぱり
愛してる
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＠今宵 - 進撃のこう言う作品探してました！凄く好みです！国語力が神がかっている、、、！！これからも自分のペースで勉強も更新も頑張って下さい！ (2021年1月17日 22時) (
レス) id: 106e81f5ff (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - めっちゃ、好みです！タイプです！w更新頑張ってください！ (2021年1月6日 11時) (レス) id: 64fec9af99 (このIDを非表示/違反報告)
ふわとろ猫苺(プロフ) - こかさいだーさん» ﾋｪｯ...有難うございます！検定勉強、バイト、更新頑張ります！嬉しいコメント有難うございます！励みになります！ (2020年12月6日 23時) (レス) id: 0b9a7cfd07 (このIDを非表示/違反報告)
こかさいだー(プロフ) - やっぱり神作･･･！検定勉強もバイトも、更新も応援してます！←多いわ (2020年12月6日 22時) (レス) id: 547b12db08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわとろ猫苺 | 作成日時：2020年12月1日 21時
