陰キャヒーローな君と。２ (ページ3)

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彼氏3 ページ3

2人一つ屋根の下に寝ることになったが、なにも初めてのことではない。私と北斗は出会った初日に一晩過ごしている。でもあの時と違うことがただ一つ。それは私と北斗は恋人関係になったということだ。

あの日は背中合わせに寝ることが条件で同じベッドで寝たが、今の2人にそんな条件は必要ない。

薄暗い電気のなか同じベッドの上、横に寝そべり北斗と向かい合う。

北斗が私の髪を触った。

「…緊張してる？」

「…えっと、…うん。」

私が不安気にそう言うと北斗は優しく微笑んだ。

「大丈夫だよ。そんな付き合った初日に襲うようなマネしないから。」

北斗は私の前髪をかき分け、額にそっとキスを落とした。それからおやすみ、と呟くように言い、私を抱きしめて眠りに落ちた。

すぅすぅ、と心地の良い寝息が聞こえる。北斗の温もりを感じながら、私はなんて幸せものなんだろうと思った。北斗に言われた告白の言葉が、今も頭の中でこだましている。

聖なる夜のサンタさんからの最高のプレゼント。起きたら夢でした、なんてことがありませんように、そう心の中で祈りながら目を閉じた。