陰キャヒーローな君と。２ (ページ1)

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彼氏。ページ1

北斗と付き合うことになった。

毎日北斗を忘れようと必死だったあの自分が、まさか北斗と付き合えることになるなんて思いもしなかった。

「ねえ、なにかんがえてんの。」

先程まで抱きしめ合っていた相手は、今私の家に上がり込んでいる。さすがに路上でいつまでも抱き合うのは人目もあるし、雪も降ったきたのでとりあえず私の家で話そうということになった。

「んあ、なんでもないっ。」

キッチンでボーッとしていたところ、ふいに声を掛けられてビックリする。思い出したかのようにあったかいココアが入ったマグカップを二つ持ち、北斗の元に向かう。

ココアを差し出すと、ありがとう、と言い、小さくニコリと笑う北斗。久しぶりにまじまじと近くで見るけど、やはり整った顔。私の愛しい人。いつまでも見ていられる気がする。

「なあに見てんのよ。照れるじゃん。」

耳を赤くした北斗が目を逸らして静かにココアを口に運ぶ。そんな姿さえ愛おしい。

「明日午後から仕事なんだけどさ、今日泊まっていってもいい？」

ココアを両手で持った北斗が言う。

「え！、あ、うん、雪降ってるもんね！」

急に泊まりたいなんて言い出すからびっくりした。

「いやもちろんそれもあるけど！オレがAと過ごしたいの。」

北斗のまさかの言葉に顔が赤くなる。
なんだろう、今日すごいな。ずっと急展開で着いていけないよ。