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19(YOU) ページ19

「ありがとうございました!」



頭を下げて、手を振りながらステージを降りる。

私はこの瞬間がとてつもなく好きだ。
頑張った自分とファンの笑顔を見て、
明日も頑張ろうって思えるから。



「SALTちゃん!お疲れ様〜」

「ありがとうございます、お疲れ様です!」



こうやって、お疲れ様と言われるのも好き。
スタッフさん達のおかげで
今日のステージもうまくいったと思えるから。

清々しい気持ちで控え室に入ったのに
そこにいたのは私の気持ちを暗くさせる人だった。



「……ここ、私の控え室ですよ」

『知ってるわよ。馬鹿にしてんの?』

「そ、そう言うわけじゃ…」



ああ、何でマネオンニいないんだろ。
クスクスと笑い声が聞こえる。

同じ時期にデビューしたグループで、
最近何かと私に文句をつけてくる。



無意識に、衣装のスカートをきつく掴んでいた。



『あんた、今日もユンギさんに媚びてたわね?』

『恥ずかしくないの?』

『ヘナオンニとユンギさんは付き合うのよ?
邪魔すんなブス』

『もぉ、みんなやめなよぉ。ねっ?』



勝ち誇った顔をしたヘナさんに
悔しい気持ちが溢れてくる。


ユンギオッパを
防弾少年団を、何にも知らないのに。

違う、そうじゃない。

私のせいでオッパ達に迷惑をかけるってことが
1番悔しくて、情けないことなのに。



どうして、人のせいにしちゃうんだろう。
私って本当に駄目な奴だなぁ。




『ふ、悔しかったら言い返せばいいのに』

『あ?Aオンニ疲れてますよね?
お水、差し上げまぁす』





冷たい水が頭の上が降ってくる。

何にもできない自分が嫌になるし、
こんなことして負けたくもない。



モニターからはオッパ達の曲が流れてくる。
誰もいなくなった部屋。


迷惑だけはかけない。
絶対自分の力でどうにかしなくちゃ。




心配症の優しい私のお兄ちゃん。




「…かっこいいなぁ」




流れた水はなんだか少し、しょっぱい味がした。

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設定タグ:防弾少年団 , ユンギ , ジミン
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かりん党(プロフ) - もちさん» そんなこと言ってもらったのは初めてでとっても嬉しいです…!ありがとうございます!頑張ります!!! (2018年2月12日 0時) (レス) id: 06b068326e (このIDを非表示/違反報告)
もち - かりん党さんの作品めっちゃ読ませてもらってますがなんかハマるっていうか、書き方が面白いっていうか…まぁこれからも頑張ってくださいね!!応援してます! (2018年2月11日 19時) (レス) id: 6c509e9f5a (このIDを非表示/違反報告)
かりん党(プロフ) - アルパカパカさん» ありがとうございます!ファンだなんてそんなそんなっ(///_///) はい!頑張りますので、こちらこそよろしくお願いしますね^^ (2018年1月26日 22時) (レス) id: 06b068326e (このIDを非表示/違反報告)
アルパカパカ(プロフ) - もうジミパンといいユンギの苦悩といいもう最高すぎます、最後ユンギの終わり方しんけん面白かったです、!!もうファンです好きです!テヒョンおかえりも楽しみにしてます!頑張ってください (2018年1月26日 8時) (レス) id: 3099c18e77 (このIDを非表示/違反報告)
かりん党(プロフ) - サボテン人間さん» 書いてる本人も楽しかったです(笑)わわっ、嬉しい!ありがとうございます!次回作も是非よろしくお願いしますね! (2018年1月23日 0時) (レス) id: 06b068326e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かりん党 | 作成日時:2017年7月30日 0時

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