吸血鬼 ページ10
ク「はぁ。細くて白くて綺麗な首。すっごく美味しそう。」
クローリー様の声が耳から頭、全身へ鳴り響いて電流が走ったかのように身震いする。
私は初めてこの方のことを"怖い"…と思った。初めての体験だからか、ただ単に怖すぎるのか、声が全く出なかった。
クローリー様は全身を舐めまわすように、私の怯える姿を見て楽しんでいた。
A「あ、あの。えっと……。」
後ずさろうとしたが、彼が私の腕を掴む力にかなわなかった。
ク「あはは。僕の事怖い？大丈夫だよ。すぐにヨくなるから。」
A「どういうk…いっ！！」
何が起こったの？
今、分かるのは、クローリー様が私の首元に顔を埋めていること。そして、そこから感じたことのない痛み、底知れない快楽。
A「あぁ…ん。……んん。ク……クロー…リー様。」
ク「君、すっごいいい声で鳴くんだね。んん…ちゅ……ん。」
自分の身体に力が抜けていくと同時に寒気が襲って来るのが分かった。
A「も…もう。」
ク「そうだね。流石に死んじゃうか。安心しなよ。君の味、結構気に入っちゃったから殺さないよ。」
そう言って、クローリー様は私の腕を解放した。が、身体に力が入らなくて倒れてしまった。
A「はぁ…はぁ…はぁ。私に何をしたんですか？」
ク「自分の首元、触ってみればいいよ？」
言われた通りに、自分の首元に触れてみた。
A「ひっ！！な、何これ…。」
驚くのも無理はないだろう。自分の手に付いていたのは、紛れもない自分の血だったから。
ク「僕、吸血鬼なんだ。」
と言うクローリー様の口元には血が付いていた。
あれは私の血…なのかしら。
"吸血鬼なんている筈ない"と思いたいが、今起きたことが真実を物語っていて、信じるしかなかった。
ク「あれ？聞いてなかったの？てっきり、承知の上で来たのかと思ってた。…君の血をくれる事が条件で引き取ったって僕の友人が言ってたんだけどな。」
A「そ、そんな。」
最悪？殺される？怖い？
そんなの今に始まったことじゃない。だって、薬が無ければいつだって"死"と隣り合わせ。人生のゴールだって見えてる。
なんだ。案外、開き直れば楽じゃない。どうせ、お先真っ暗の短い命なんだから。
A「クローリー様。私、条件を受け入れますので、此処で生活させていただきます。」
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わたあめ(プロフ) - ユーリさん» わざわざコメントして下さって、ありがとうございます(＞＜)嬉しいです！ (2018年1月23日 19時) (
レス) id: 32747bfe12 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - コメント失礼します！クローリー様イケメンですね！更新楽しみにしてます！私の作品のアンケート投票ありがとうございました！ (2018年1月23日 15時) (レス) id: 5e2bf797a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたあめ | 作成日時：2017年12月5日 23時
