【呪術廻戦】ヒーローより呪術師派。【ヒロアカ】 (ページ18)

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派閥17 ページ18

〝「君の姉さんは出したらダメだよ。…じゃあ頑張ってね〟

対人戦を始める前に言われた言葉。
オールマイトは先生の近くにいたんだろうか。それだったら聞かれててもしょうがない。

『多分姉さんのことですよ。私に姉さん以外の姉なんていませんし』

そう言い腰に刺していた呪具を手にとり力を込め一度振り落とす。呪具は30㎝程の長さから2mの長さに伸びる。

棍、通称“斑夜”

真希さん一押しの呪具だ。

『じゃ、そろそろ任務に行きますね～』

笑いながらそう言えば、2人は踵を返してモニタールームに向かった。初日の任務を見学するらしい。

『行こっか姉さん』

「精々足を引っ張らぬよう頑張れ」

『はいはい』

姉さんの言葉に軽く返し斑夜を握り直す。
軽い足でグラウンド・βに踏み入った。

・

「雑魚ばかりではないか」

『雑魚でも数が多けりゃ疲れるよ』

目の前に広がる私にとっての地獄絵図。

どこを見ても呪霊、呪霊、呪霊。
本当に数が多過ぎる。

休み時間やお昼休みの間、校舎内を移動している間はずっと呪霊を祓っていた。

それでも蛆のように湧いて出てくる。

『とりあえず最低でも半分は祓おっか』

「ふん、妾一人で此奴ら皆消せる。お主は見物でもしていろ」

『私の任務なんだけど？？』

「なら黙って見ておれ」

1人でツカツカと奥に行ってしまう姉の背中に慌てて言う。

『じゃあ姉さんはそっち祓ってよ！！私こっち祓うから』

声を掛けたのに振り向きをせずにさっさと行ってしまった。まあいいか。

『さーて、遊ぼうか。人外ども』

姉さんから目を離し、私を囲む呪霊達を見る。
1、2、3…7か。
数を確認すると斑夜を構え、後ろに飛んだ。

呪霊はこちらに来ると思っていなかったのか呆気なく死に、周りの呪霊も子群を出して襲わせたら呆気なく死んだ。

『弱』

ここにいる呪霊は雑魚ばっか。4級にも満たないようなやつから3級弱のような呪霊ばかり。
偶に2級レベルがいるけど、そいつらも対して強くない。

『なんでこんなに雑魚ばっかり湧くかな』

どうせならもっと殺りがいがある奴湧けよ。

呪霊の頭を斑夜で叩き潰しながらそう考える。呪霊によって死ぬ者をいるのだから、この考えは些か不謹慎かもしれない。

「おいA」

『…急に声かけないでよ』

「すまんな。
さて、こっちは終わったぞ。お主はまだ終わらぬのか」

『もう終わりますぅぅ』