21.愛さない ページ22
「僕のことを覚えて「あ！稚魚ちゃん！」
『え』
ローズハート様の声を遮りこちらに大股で進んでくるのはリーチ様。フロイド・リーチ様の方。
「久しぶりだね〜稚魚ちゃん。ちょっとは身長伸びた〜？」
『あ、えっ』
「おやおや、まさかもう一度会うことが出来るなんて」
またしても後ろから声をかけられ振り返ると、フロイド・リーチ様とそっくりなジェイド・リーチ様がそこに立っていた。その傍らにはアーシェングロット様が呆れた顔で立っている。
「俺の事覚えてる？」
「ぼ、僕の事は！？」
「アタシの事まさか忘れてないわよね？」
「人の赤子よ、久しいな」
『え、あの…ちょっ、』
アーシェングロット様達に気を取られていると、他の方々から「覚えてるか？」コールが始まり戸惑ってしまう。そうしている間にも周りに人が集まってくるが全く覚えがない。それなのに他の侍女から白い目で見られてしまう。
『(どうしよ…)』
何とかこの場を回避しようと頭を働かせるが何にも考えが出てこない。働かない頭で必死に考えていたせいか、後ろから伸ばされた手に気付かなかった。
「ファナ」
『ッ！？』
肩に手を置かれ耳元で名前を囁かれる。
このことに今日何度目かの驚きを隠せずに声の主を見上げた。
そこに居たのはカリム様だったが、その目は私ではなく前に居たお客様方に向けられていた。
「悪いんだけど、あんまファナを困らせないでくれるか？俺の大事な伴侶なんだよ」
『はんッ！？ち、違います！！』
慌ててカリム様の言葉を否定すると、フロイド・リーチ様は吹き出し腹を抱えて笑いだした。
「ラッコちゃブフッ振られてんじゃん！アハハ！」
「え〜！？何でだよ！」
カリム様はそう叫び私の肩口に顔をぐりぐり擦り付けてくるが、今はそれどころじゃない。
他の侍女から白い目で見られていたのは変わらないが、それに加えて殺意のようなものが飛んでくる。
殺意を飛ばしている人は見なくても分かった。だから怖いしカリム様のお相手をしてる場合じゃないのだ。
私を囲んでいたお客様方はカリム様に言われてか離れて下さった。
「…ファナ、ちょっと来い」
『！』
そんなお客様や私の気持ちとは裏腹にカリム様は私の手を引いて外に連れ出した。
先程やっとホールに入ったのにすぐに出てしまい、気付けば人気の無い階下まで来ていた。
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りりあ(プロフ) - ファナ様、初めまして。コメント失礼致します！私自身重い愛情が好きなので、いつも楽しく読ませて頂いております。今後の奥様方との関わりも二人の関係もどう発展していくのか今からとても楽しみです！無理のない範囲で更新の方頑張って下さい！応援しております！ (2020年10月18日 2時) (
レス) id: ead223a600 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ - え、え、なにこれ好きです頑張って下さい!! (2020年9月21日 9時) (レス) id: 8ec6a17ac7 (このIDを非表示/違反報告)
ファナ(プロフ) - しのぶ様ああああさん» 私はえちえち大好き人間なのでこれからもえちえちシーンでます( ^ω^ ) (2020年9月7日 23時) (レス) id: 9cecc5311f (このIDを非表示/違反報告)
ファナ(プロフ) - 青い夕日さん» うわぁぁあああありがとうございますッッッ！！！ (2020年9月7日 23時) (レス) id: 9cecc5311f (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ様ああああ(プロフ) - 全裸待機() (2020年9月2日 16時) (レス) id: 1793c12bd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファナ | 作成日時：2020年8月12日 2時
