花宮君の弟君は猫を被らない

貴「ねぇ、おじさん。口臭予防って知ってる？」父「に、臭うか？」 ページ20

貴「とりあえず離していただけませんかね？」

静かにそう言うと父親は離す。

素直じゃん。

花「誠、お前…大丈夫か？」
貴「あ。大丈夫だから、俺に任せてくれないかな？」
花「…分かった」

何がしたいのか分かったらしくニヤリと笑い、壁にもたれかかり鑑賞。

貴「まぁとりあえず、順を追って話しましょうか。俺は一部始終見てましたからね。知子サン？」

そして俺はゆっくり話し始めた





貴「っていう訳なんですが…皆さんはどちらを信じます？」

質問です、とギャラリーに聞く。

ポツリポツリと大地、知子サンと声が聞こえる。

なるほど、バカが多い

父「何を言っている!!娘は被害者だ!!」

ただただ怒鳴っているだけ。煩いだけなのに先生方も生徒達も…ビビって知子サンが被害者です、と言い直す。

これは流石に…

貴「呆れますね」

キッパリと言い切る。

貴「納得いっていないようなので証拠でも見せましょうか」

さっき撮った動画を流す。

俺は大きめのタブレットを持っていたからそっちにも映した。

知「…」

悔しそうに歪むその顔。いいね

父「知子…おまえ…なんて事を…」

怒りで震える父親。馬鹿丸出しだ

貴「俺は別に大地が無傷ならそれでいいんですよ。ですが…あなた方のせいで気分は最悪だ」

淡々と告げる。

まこ兄は鼻で笑ってたけど。


花「あ〜あ…誠を怒らせたらもう最後…お前らの精神なんてホコリより細かくすり潰されるぜ」

貴「会いたくて会いたくて震える〜」灰「どうしたいきなり」貴「あ、祥吾。震え止まった」灰「えっ…ﾄｩﾝｸ」山「何やってんのお前ら」→←大「くさい」貴「はっきり言うね」

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