鈍感女×積極男

37話 ページ37

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『A、...帰ろう？』









そっから記憶がない。
気がつけば尚大の部屋のベッドに寝かされていた。


目が覚めると、尚大が私の頭を撫でながら何かを呟いていた。









『...なんで、こんなに...かわいいの』


「えっ、...！」









うそ、何かの聞き間違いかと思った。
尚大が私のこと...かわいいって...









『っ、はっ！？...』



「あ、...おはよう？」









聞いてた...？



なんて、慌て出すから、
やっぱり尚大がおかしくなったと思った。









「ねぇ、尚大...作間先輩さ、彼女いたんだね、」


『...うん。あのさ、...作間先輩じゃないとダメなの？』


「...ちょっ、何言ってるの？」


『...作間先輩じゃなくて、...っ、俺を見てくれない？』









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そう言うと尚大は私にキスをした。
私の頰につたる涙の跡を指でさすりながら。
ファーストキスだった。

ファーストキスは好きな人、って決めていたのに
なぜか嫌じゃなかった。









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