検索窓
今日:1 hit、昨日:12 hit、合計:1,403,493 hit

Obstinate*29 ページ29

たぶん心のどこかで信じられなくて、いや正確には信じたくなんかなくて

あのあと、寄り添うことしかできなかった私は、二人には………そのうち言うから。と困ったように笑った仲野にわかった、と頼りないセリフしか言えなかった。

ホテルに着くと

「なんか、困らせてごめん。もう今日は寝ろ、な?」

頭をポンポンと2回撫でた仲野を見送った。

部屋に入ると、茉奈はさっきと変わらずスヤスヤと寝息を立てている








きっと心のどこかでは気づいていたんだと思う


この関係が永遠ではないと


そうじゃなかったら、誕生日のメッセージにあんなことは書かなかったかもしれない。

ベランダに出るとさっきまで感じていた空気が肌を過ぎた




例えばもし私が彼の立場だったとしたら







どう考えても、残りの時間を大切に過ごしたい


それがどんな過ごし方だったとしても


大好きな人達と過ごせたらそれでもいい



だけどどうせなら、楽しく。



そんなこと考えていたら、無性に泣けてきちゃって。



『っ……………』




私は思わず口を手で塞いだ




大丈夫、泣かないよ。


安心して行ってきて。


そんなのただの綺麗事でしかなくて。


上辺だけの気持ちでしかないんだ。



本当は行かないで欲しい



やっと気づけたばっかりなのに



まだ気持ちも伝えてない



『ヒック……………』



止まることを知らない涙は、私がどれだけ彼を大切に思うかを物語っている。









.









.






.









.









.








でも気持ちはそれなりに整ってくるものだ




.









.









.








.







仲野が近くにいてくれるその間を、目一杯楽しもう


アイツが寂しいって泣いて縋りつくぐらい、楽しくしよう



そしたらもう悔いなんて残らないはずだから。




そう思うのに






.









.









.









.









.









.









.









.





「寝ろっつったんだけどなー。」




こんなに愛しくなるとわかっていたなら



愛さなかったのに

Obstinate*30→←Obstinate*28



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (1392 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1065人がお気に入り
設定タグ:恋愛 , 切甘 , ちねな , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あおはる - えぇぇぇぇぇぇぇえ!! 終わり方あぁあああああ! 好きぃぃぃぃぃぃい!!! 好きな人と性格似すぎて怖い まっ、好きな人のほうが全然かっこいいんだけどねっ♪(?) 大好きです (2021年7月6日 23時) (レス) id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
とあるY - 好きな人と性格が似すぎてビックリしました! (2021年1月13日 16時) (レス) id: 421fd3c561 (このIDを非表示/違反報告)
- 読み始めは、どうなるの?と思いました! すごく“青春,,が書かれていて、自分が主人公になった気がして、もう本当にドッキドキが止まりませんでした!最高です! (2021年1月12日 6時) (レス) id: 0a82627353 (このIDを非表示/違反報告)
ayana1101(プロフ) - まじ最高です (2020年3月22日 18時) (レス) id: d9ed228046 (このIDを非表示/違反報告)
- なんだか私の好きな人にとても似ていました!面白かったです!! (2019年10月30日 22時) (レス) id: 1dbf98b378 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちねな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/5d6d080ec71/  
作成日時:2014年3月22日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。