Obstinate*21 ページ21
帰り道、喧嘩のあとだからって特に変わった会話はしなかった
もうすぐお別れ、だけどすぐにまた会えるから。
「………………。」
『どうしたの?』
急に立ち止まった仲野を見つめる
「それ、中見てみ。」
『え、これ?』
彼が指したのは、私に持たせていた小さな入れ物だった。
『?…………え、ちょっと。』
「いいからお前はそれ見てろって。」
言われたとおりに包を開こうとすると、仲野は先に進んだ
意地悪じゃない
『あ。』
不器用なんだ。
それは誰よりも知っている。
中に入っていたのは、ずっと私がほしいって言っていたネックレスだった
でも……………なんで?
「…………逆サプライズ、的なやつ。」
『…………』
「それ、選びに行って呼び出してあげようと思ったのに、凛空なんかといるし?」
『っ。』
「俺の誕生日だからってさ、別に俺だけがプレゼントを貰える、っていうのはないじゃん。」
だから、その…………………
そこから先は言わなくてもわかる
『ありがとっ……。』
「………おう。」
ちゃんと伝わっていた、メッセージカードなんて書かなくても伝わっていたんだ。
「……俺に惚れんなよー。」
『ばか、そういうこと言わないのがかっこいいんじゃん。』
「いや、俺は前からかっこいいから。」
『あーもう台無し。』
「あー今のちょーむかつくー。」
その後、私は仲野に送ってもらった。
ありがとうって、そう言うと
いつもとは違う、大人っぽい笑顔で応えてくれた。
「拝啓ぶーちゃんへ。」
『ぶ、ぶーちゃん!?』
「また明日。敬具、君の愛しの拓真くんより。」
(その笑顔は反則だから)
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あおはる - えぇぇぇぇぇぇぇえ!! 終わり方あぁあああああ! 好きぃぃぃぃぃぃい!!! 好きな人と性格似すぎて怖い まっ、好きな人のほうが全然かっこいいんだけどねっ♪(?) 大好きです (2021年7月6日 23時) (レス) id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
とあるY - 好きな人と性格が似すぎてビックリしました! (2021年1月13日 16時) (レス) id: 421fd3c561 (このIDを非表示/違反報告)
澪 - 読み始めは、どうなるの?と思いました! すごく“青春,,が書かれていて、自分が主人公になった気がして、もう本当にドッキドキが止まりませんでした!最高です! (2021年1月12日 6時) (レス) id: 0a82627353 (このIDを非表示/違反報告)
ayana1101(プロフ) - まじ最高です (2020年3月22日 18時) (レス) id: d9ed228046 (このIDを非表示/違反報告)
海 - なんだか私の好きな人にとても似ていました!面白かったです!! (2019年10月30日 22時) (レス) id: 1dbf98b378 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちねな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/5d6d080ec71/
作成日時:2014年3月22日 21時