＿＿君を忘れたくない【場地圭介】

6話 ページ7

「ママ〜、場地君食べるって」


「あら、食べないって選択肢なんて無かったわよ」


「いやどんだけの自信や。」


今日の夕飯は簡単ながらも豚脂(ラード)から作っている炒飯とおかず達


ラードで作ると炒飯って美味しいんだって！！



「連絡してきた。」


「お〜おかえり、場地ママなんて？」


「迷惑かけないようにって……ガキか俺は。」


「ハイハイ眉間にしわ寄せない、ただでさえおっかない顔なんだから笑え」


場地ママの言葉にムスッとした場地君の顔をﾑﾆｭｯと掴みそういった



「おっかないは言い過ぎだろ。元々こんな顔だ」


「将来シワ増えるよ。」


「余計なお世話だ！」


「まーた痴話喧嘩して！早く食べちゃいなさい！」



痴話喧嘩じゃない！！と母に反論したら場地君とタイミングが同じで息ぴったりね、とまたニヤニヤされた

それニヤニヤじゃなくなってきてる。にへにへだよにへにへ


座り慣れない椅子に座り、テーブルに出された炒飯を口に運ぶ



「うまぁ」


「うめぇな、！！」


「あらそう？なら良かったわ！沢山食べなさい食べ盛り共！」


そう言って私たち二人の背中をバシッと叩いた

一瞬何もかも口から出そうになったけど抑えたよ、偉くね？

場地君なんでそんな大丈夫そうなの、大抵の人さっきの受けたら炒飯に顔突っ込むくらいな感じなのに……

こやつやっぱり只者じゃないな……



「ありがとう、ございマス」


「なんでカタコトなの笑」


「うっせ。」




食べ終わって片付けをする時も場地君は洗うのを手伝ってくれた。

あんたいいお嫁さんになるよ。口悪いけど



「はいどんぞ」

「おう」

「それどんどん」

「おう」

「はいじゃんじゃん」

「……おう」

「はい頑張って」

「なぁ静かに渡せねぇの？？」

「え、わんこそば知らない？？」

「どうして洗い物の時にわんこそばが出てくるんだ。」



今日使った皿たちの他にも出したばかりの皿を1度洗わないといけないからついでに洗っておいてと母に言われ今こうして場地君にも手伝ってもらっている


この男……使える。



「お前今失礼なこと考えたろ。」


「失礼だなんて、使えるなって思っただけだよ」


「1発だけでいいから殴らせろ。」



下ろしていた髪の毛を耳にかけて青筋立てながらそう言ってきた

おいやめろ、やめるんだ。女子より似合うその仕草、
なんか負けた気分になるだろ。





「その代わりおでこな。指粉々にしてやんよ」


「石より硬ぇのかよお前の頭は」

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