＿＿君を忘れたくない【場地圭介】

5話 ページ6

「使いかけだけど、ほぼ書いてないから使って」


「良いのか？……お前字綺麗なんだな」


「ひたすら丁寧に書く練習したおかげだよね〜。
あ、これもあげる。」


そう言って渡したのは2Bと4Bと6Bの鉛筆だ。字を丁寧に書く時はやっぱ鉛筆だよね。筆圧を考えればとても美しい字になるし、間違えればとても不細工な字になる

1番違いがわかるものだと私は思う



「まずは鉛筆で書いてみるといいよ！！」


「おう、書いてみる」



それからどれだけ時間が経過しただろうか、まだ母からのご飯コールが無いから30分程度だろうけど

この男……集中力半端ねぇ

めっちゃ真剣に書いてやがる……私何もすることないじゃん。
飼ってるマメルリハと戯れるしかする事が無い
うちのマメルリハ綺麗なスカイブルーの羽を持ってるんだ、可愛かろ？


集中力が半端ないって言った理由はね、このインコ私の肩じゃなくて場地君の肩に居るのよ

なのに気づかずそのまま字の練習してる。




「ご飯できたよ〜！！降りといで！」



ついにママのご飯コールが来たぞ場地君！


「……お、もうそんな時間か。……うぉっ！？肩にインコが乗ってる。お前ん家インコ飼ってたのか」



「今気づいたのね……インコじゃなくてマメルリハって言うセキセイインコよりも少し小さくて丸々した子なんだよ」



背伸びをしようとしたら肩に変な温かさと重みがあり、びっくりしたようだ

優しい手つきでマメルリハの頭を撫でてくれている



「へぇ〜名前は？」
「手羽先」






「お前もうちょっと他にあっただろ……」


「時々丸どりって呼んでる！」


「お前に飼われる動物が哀れで仕方ねぇよ俺は。」



手羽先ちゃんはそこまで他の子と比べて喜怒哀楽が激しくないから大抵大人しい
なんなら行儀がいいから人間より頭いいんじゃないかと思うくらいだ


「そうだ、場地君や。夕食へのご招待だよ
一緒に食べない？」



「いや、夕飯まで貰ったら申し訳ねぇ」



「多分ママ、君の分までご飯作ってるよ」




だって聞いといてって言っときながらその答えを聞く前にご飯作り始めちゃってるし。
あの人時々マイペースだからそんな時止められないんだよね〜




「まじか、なら食うわ。オフクロに連絡してくる」


「 先に下降りとくから連絡終わったら来てね」


「おう」




今日1日濃かったな

引越ししたばかりなのに友達できちゃった、


あの不良に会えたから場地君とこうして話せてるもんなぁ……ありがとよ不良。頭突きしてごめんな←(脳震盪起こしておうちで寝てます)

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