22話 ページ23
「けどこのままだと、あと数ヶ月もしない内に体がもたなくなってきます。」
それが私の運命なんだと思うしかない
それに……
「せっかくできた友達に会えなくなるのは嫌だから」
前の学校では休む事が多くて友達が出来なかった、ぼっちじゃないって見栄張ってたけど……本当は合ってた
けど、せっかくできた初めての友達に会えないなんて嫌だし、入院していることがバレて変な心配をかけるの嫌だから
「……分かりました。
ではこれは主治医としての私の言葉ではなく。一個人として言います
その友達と、最っ高の思い出を作っておいで」
「先生……ありがとう」
この主治医は私がちっちゃい頃からずっとついててくれた先生だ、
この前より多くなった薬を手に持ち、ママと一緒に車に戻った
「A、どんなに辛い未来が待っていても、周りが諦めても、
貴方だけは生きることを諦めちゃダメよ。」
「ママ？？」
ママは助っ席に乗る私の手を握りそう言った
その目は昨日のような悲しそうな、泣きそうな目じゃなかった
「あんなに良い友達が居るなら……最後まで諦めちゃだめ。
必死に今を生きて、明日も生きようと努力しなきゃ。友達に、場地君に悪いでしょう」
「……ｯ！」
弱い私には……そんなこと考えられない……
早い内に生きることを諦めた私が、友達の為に生きれるかなんて、そんな簡単に考えを変えられるわけが無い
「う……ん……」
すごくモヤモヤした気持ちのまま、家路に着くまでママと会話することが出来なかった
部屋に入ってベッドに倒れ込む
その後の記憶は無い
ポケットに入れていたケータイの震動で飛び上がればもう外は真っ暗になっていた
何時間寝てたんだ私
ケータイを見れば21時の文字と、メール1件と書いてあった
それは場地君からで、「明日も朝飯よろしく」との短いメールだった
初めて来たメールがこれかよと吹き出してしまった
「図々しいけど仕方ないらいいだろう」と送るとすぐ返信が返ってきて「うるせぇ」というまた短いない内容に場地君らしいなぁと思いながら他愛もない話を続けていた
リビングに行けばご飯を作って待っていたママ
「寝坊助ちゃん、今日はあんたの好きなオムライスよ。」
「ほんとに！？やった！」
ママの作るオムライスは本当に美味しい。ふわふわ卵の中に方法なチキンライス
匂いを嗅いだだけでヨダレが出しまいそうになる
「これ今度場地君にも食べてもらいたいな」
もちろん千冬にも……
ママは笑顔で頷いてくれた
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炭子(プロフ) - かえる38さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！！！この作品で感動してくれた事が私はとても嬉しいです！その言葉で書いてよかったと思えます。ありがとうございました！ (2021年8月11日 23時) (
レス) id: 3a1716b698 (このIDを非表示/違反報告)
かえる38(プロフ) - とっても素敵なお話でした！ 心が暖まって、泣けてきて……。無料で読んじゃっていいんですか!?、ってレベルのクオリティで本当に感動しました。素敵なお話を書いてくださってありがとうございます！読んでて凄い楽しかったですっ！！！ (2021年8月9日 14時) (レス) id: dc610bcb00 (このIDを非表示/違反報告)
炭子(プロフ) - カメ豆腐さん» この作品で泣いてくださってありがとうございます！！続編、楽しみにしててください笑 (2021年8月8日 2時) (レス) id: 3a1716b698 (このIDを非表示/違反報告)
炭子(プロフ) - はるるさん» この作品で胸いっぱいにできてとても嬉しいです！！お優しいっ！！はるる様も体調崩さぬよう、健康を願っています！！長文ありがとうございました！！また続編もよければ見てくださいね！ (2021年8月8日 2時) (レス) id: 3a1716b698 (このIDを非表示/違反報告)
カメ豆腐(プロフ) - ガチで泣いちゃいました！続編楽しみにしてます!! (2021年8月8日 1時) (レス) id: 78458b5353 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：炭子 | 作成日時：2021年7月9日 7時
