＿＿君を忘れたくない【場地圭介】

19話 ページ20

「あの、場地君？？7時半に待っとけって君が言ったんだよ？？」


現在の時刻、6時半
集合時間までに1時間あるはずだ



「んあ？」


「なんで朝っぱらから家来て普通に朝ごはん頂いちゃってんの」


なんでそんなしれっと家に居んの？？



「いいじゃないの〜！！イケメンは大歓迎よ！」

「犯人はあんたかママ！」


ママが入れたんだなコレ。そんなルンルンで朝ごはん作んないで！？なんでいつにも増してテンション高いの！！


「うめぇ！」


「あら、こんな簡単なご飯で喜んでくれるなら毎日来てくれたっていいのよ？」


「おーいママ？？何勝手に「んじゃお言葉に甘えて」場地君そんな言葉知ってたの！？」


失礼なやつだなという視線が送られてくるが無視して場地君の隣の椅子に座り朝ごはんを待つ



「てか7時半に待っとけってなんだったのさ結局」


「あ？？……学校、一緒に行ってやろうかと……思ってただけだワ。」


最後の方めっちゃ声ちっさくなるやん。
んで言ってることめっちゃ可愛いなおい。



「お前、転校初日からクラスの奴に刃向かってたろ。」



「だから心配になったから一緒に行こうと？」


「……」



無言は肯定とみなすよ、

いや、心配して7時半にって言ったのを6時半に来ちゃったわけ？？やってる事アホなのに可愛いな！！



「んじゃこれから毎日一緒に行ってくれるのかなぁ？？」


「ったりめぇだ。」


「そこ素直なのねー」



昨日の夜、寝る前ママとあんな会話しちゃったけど、ママ気にしてないみたいで良かった


そう言えば今日は確か……




「帰りも一緒な。べんきょー教えてくれよ」


「あーいいけど、今日は帰り多分無理かなぁ……」


「なんでだよ？？」




言いたく……ないなぁ、場地君には知られたくない……




「今日は私とショッピングなのよね？A」



「！！……そうなんだ、明日からなら大丈夫だよ！」


「おう、千冬も一緒だからな〜」


「了解」


「食器洗うからちょーだい、場地君は手羽先触ってて大丈夫だよ」


「お、マジか」


本当に動物好きなんだなぁ


ママのフォローのおかげで何とか誤魔化すことが出来た

本当はショッピングなんかじゃない……





「A。今日学校終わったら病院よ」


「うん、わかってる、さっきはありがとうママ

それから昨日の夜はごめんなさい」



「！！……良いのよ。ママこそごめんね。場地君の所行っといで」


「うん、」





今日は定期検診の日だ。

治らないのになんでわざわざ病院なんか行かないといけないんだろう

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