＿＿君を忘れたくない【場地圭介】

17話 ページ18

「ほら、帰んぞ。」


「おう、なんで私来たんか最後まで意味不だった」



ヘルメットを投げ渡された

もう股がって待っている場地君
少し膨れてんの何なんや


場地君の後ろに乗ろうとしたけどはっきり言うぞ。私降りるのは頑張ったけど乗るのは無理だよ。私の身長考えて

最初は恥ずいから嫌だったけど、アレされないと乗れないの……チビだから！


「場地君……抱っこ」


手を広げて抱っこ迫ってみたよ

絶対馬鹿にされるって待ってるのに全く来ないから場地君の顔見たら



「なｯな、おま……ｯ！！！」


「え、？何その反応」


ゆでダコみたいな顔してこっちみてた

照れてんな。



「勘弁してやってくれよ……」


「今回は場地君が悪いので自業自得」


色々と哀れに思ったマイキー君が私の肩に手を置いてそう言ってきたけど
ほぼなんも用ないのにここに連れてきたことや首根っことっ捕まえたりしたのが悪いんだ。


場地君が無言で降りてきて目の前にやって来た


「どうだー私の攻撃は！」


煽っても場地君は反応しない……え、怒らせちゃった？？

ﾋｮｲｯ


「ん？」


なんかすごい目線が高いぞ？




「ちょっ場地君ｯ！！なんで横抱きなの！」


「……お前が抱っこって迫ったんだろうが。黙って抱っこされてろや。
なんだ、照れてんのか？？w」


「違うし！！」


なんで私がからかったつもりが逆になってるの腹立つｯ！！！頭突きしたい！！


「お前チビだからこれから乗る時はこうやって乗せてやろうなァ？」


「もう乗らない！！」



離してー！と叫んでも馬鹿力の場地君から離れられる訳もなくそのままバイクに乗せられた

恥ずかしいからなのか、腹が立っているからなのかわからないが、一気に熱が顔に集中したのがわかった
あれ、今夏だっけ？？←いえまだ5月です



「んじゃ帰るわ」


「お、おう……」



渡されたヘルメットを素早く被り多分赤いであろう顔を隠した

けどバイク侮れん……場地君に抱きつかないとダメじゃん……嘘やん。ここ熱帯かな？？←いえ日本の5月です




去りゆく私たちを見ながらマイキー君達は遠い目をしていた




「俺何見せられたの？？」


傍から見ればバカップルのイチャイチャにしか見えなかったさっきの光景は、不良にとってどう見えていたのか


そりゃ甘いったりゃありゃしない。


「ありゃ近いうちにくっつくな」


「お似合いだからいいんじゃない？？」



いつまでにくっつくかなど賭けをしながらみんな神社から去っていった

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