＿＿君を忘れたくない【場地圭介】

14話 ページ15

「舐めてんのか、アァ！？」


「典型的な言葉だ事。まるでどの自販機にもあるいろはすのよう。」


やっぱ不良は自販機だと思いました。
時々お金入れても落ちてこない自販機あるんだよね〜ツンデレか！

さっきからずっと言ってきた不良のひとりが近づいてきた

何だやんのか、私の頭突き勝てるものなど無い。


「何やってんの」


私とその不良の間に入ってきた1人の男の子

ピンクゴールドの髪をなびかせ、口と片手にどら焼きを持った子


いや髪サラサラしてんね、髪染めたら痛むって聞いたんだけど？？イケメンなら痛まないってこと？羨まし

てかなんでみんな固まってんの？

ﾊﾞｻｯｯ



「お疲れ様です！！総長」


「んなになになに！？」


周りにいた不良どもが、一斉にこのどら焼き少年の方に90度の角度でお辞儀した

総長？？この子がぁ！？

てかどら焼き欲しいな


「おまえ、誰？」


「私？場地君に無理やり連れてこられた可哀想な女のこ「おいコラ、お前も了承したろ」結構無理やりだったけどぉ！？」


てかあんたは何処に行ってたんだ！！



「てか君すごいね、あんな知性も理性も持ってないような人達を仕切ってるなんて。」



悪口じゃないよ？？野生児ってやっぱ感がすごく鋭いって聞くじゃん？良いよね。うん




「へぇ〜あんた場地の彼女(ヨメ)か。」


「ん？？違う違う！場地君が、私の彼女(ヨメ)だから」


「おい意味わかんないこと言ってんじゃねぇ！」


「あ、そのどら焼き1口くれません？お腹すいちゃって！」


「話聞けやァ！？」


「後で構ってあげるからstay！」


すっごい額に青筋立ててる、うわぁ怖い

シワ増えるよ？



「面白ぇじゃん。仕方が無いから特別にどら焼きをやろう。
ただしこれを受け取ったらおまえ俺とダチな」


「あ、了解了解。美味そうなどら焼き〜！」


その少年が手に持ったまま1口食べた

目の前に差し出された食べ物は何がなんでも食べろとのママの教えを守っただけだよ

決してイケメンの手から食べたいとかそんな気持ちないよ？

どら焼きが私を呼んでいたのさ



あれ。なんでみんなそんか固まってんの。



「アイツ総長に対してなんて軽々しくｯ」


「アイツ終わったな」



おい誰だ私を終わりだとか言ったやつ。私はこれから始まるんだ！



「名前は？」


「小鳥遊A、トゥイティでも小鳥たんでも良いよ！少年は？」


「Aね、俺は佐野万次郎。マイキーってよんでよ」


「了解、どら焼きくれる人はみんないい人」



それよく騙されるやつやん……

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