私の番犬達__

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一「私、あそこまで不器用な人初めて見ました」







『あれって不器用なんですか？？』




もはや不器用でもなんでもない気がするのは私だけか、、？







呆れた顔をした私を見て、また優しく笑うと

そうですねぇ、、と言葉をこぼした






一「たしかに、素直じゃないですし言葉遣いが悪いところもありますけど、」








ルームミラー越しに、一宮さんと目が合う









一「誰よりも一番、Aさんの事 大切に考えてますよ」




汐恩さんは。と言うと また視線を前に戻した。









汐恩が、私のことを__？









黙ったまま何も言えずに俯いた









そして、自分の手首を見ると

重たい荷物をずっとかけていたせいか

手首に跡と、赤くなった肌。






私は跡をそっと指でなぞって、窓の外を見た。









私、


汐恩のこと何も考えずに、酷いこと言って




突き放したのは、私の方じゃん。


ただ自分の気持ち一方的にぶつけて、最低だ__。









変わっていく景色を見ながら、目の奥が熱くなる。



自分の不甲斐なさに嫌になる__。






『一宮さんって、天才ですね』






なんて言うと





一「まあ、ずっとそばで皆様のこと見てきましたから」





と胸が熱くなる言葉が返ってきた。








それからはひたすらずっと

一宮さんと、蓮が学校でモテモテで〜って言う話をしてたら家に着いてしまった。









ドアを開けてくれて、ありがとうございます と車から降りれば

荷物はまた運んでおきますのでってお辞儀された。





一宮さんはまた、蓮達のために戻らなければいけない。

私を送ったせいで面倒な事をさせてしまうはめに。







『すみません本当に、私のせいでまた行かないといけないですよね』






そう言って頭を下げると


やめてください！とめっちゃとめられた。





一「Aさんと奨さん達を守るのが私の仕事ですので」






優しく笑ってくれる一宮さん。





『これ、よかったら食べてください』





そう言って常に常備してある飴を一つ一宮さんの手の中に落とすと

少しフリーズしてから







一「Aさんは本当に、優しい方ですね。」








と満面の笑みでかえされたものだから はずかしくて

首を横に振ることしかできなかった。

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