ビターチョコレート 2 (ページ8)

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涙ページ8

『戻りましたー、、』

買い出しから戻ってきて、裏口から喫茶店へ入る。

麗華さんと玲於の声がまだ楽しそうに聞こえてるので、もちろん私の声なんて気づいていない。

マスターは外に出ているらしくて、喫茶店の中にいないみたいだった。

あまり2人の楽しそうな雰囲気を壊したくなくて、しばらくスタッフルームで身を縮める。

麗｢そーいえば、話したいことがあるんだけど、真面目な話。｣

玲｢うん、なに？｣

ふとそんな声が聞こえたので、そっと耳を傾けてみる。

こんなことあんまりしちゃいけないって分かってるけど、真面目な話ってなると気になる。

麗｢玲於、もう1回私達やり直さない？｣

玲｢え？｣

もう1回、、？

玲於と麗華さん、付き合ってたの？

胸のドキドキが止まらない。

落ち着け、私。

叶わないことなんて、最初から知ってるじゃん。

玲｢なんで、急に？｣

麗｢私、あの時玲於と別れてすっごい後悔したの。向こうでも、ずっと玲於のことばっかり考えてた。私、あの時以上に楽しくて、幸せなことはなかったと思うんだ。｣

玲｢うん、｣

麗｢今応えなくていい。今日、帰る時聞かせて。｣

玲｢分かった。｣

応えは言うまでもない。

玲於はきっとOKするに決まってる。

そして明日からは、2人は付き合いだして、、

あれ、私、、泣いてる？

私の目から、あつく大きな涙がぼろぼろと出てきた。

止めようとしても、止まらない。

勝手に玲於と繋がること妄想して、私ほんとバカみたい。

私は、誰もいないスタッフルームで静かに泣いた。