ビターチョコレート 2 (ページ12)

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告白ページ12

カランカランッ

『やっほ。』

玲｢ん、
ごめん。急に。｣

『大丈夫。』

玲於が、喫茶店に来る。

玲於の声を聞くだけで、涙が出てきそうになったけど、それを必死に抑えて、どうにかぎこちない笑顔を作る。

マ｢はい。玲於くん。いつものコーヒー。｣

玲｢ありがとうございます。
こんな遅くにすみません。｣

マ｢大丈夫だよ。
ゆっくり話してってね。｣

そう言って、マスターはスタッフルームの中へと入っていった。

この空間にいるのは、私と玲於だけ。

静かになって、余計気まずくなる。

『あー、あの、、
話って、麗華さんのこと？』

玲｢あぁ、それもあるけど、それもふまえて話がしたかった。｣

『分かった。
あ、それと、私も話したいことがある。』

玲｢ん、｣

ちゃんと、好きってこと言わないと。

そして、もう諦めるよってことも。

玲｢Aが先、言って。｣

『え、私から、？』

玲｢お前のことの方が、先に聞きたい。｣

『別にいいけど、、』

どうせ、玲於の言うことは分かってるし。
まぁ、いっか。

『私、ずっとじぇねのファンだったこともあって、玲於達とあの時会ってから、今までのことが全部夢みたいだったし、楽しかった。』

玲｢うん、｣

『玲於、私玲於のことが好き。でも、玲於は麗華さんと幸せになってねっ！
じゃあー、ばいばいっ』

玲｢え、ちょっ、待てって、Aっ！｣

私は、玲於の呼び止める声も気にせずに、勢いよく喫茶店から飛び出した。

玲於の言うことから、逃げてることなんて分かってる。

でも、それ以上に現実を受け止めるのが苦しくて怖い。

私は、もうがむしゃらに静かな夜を走った。