06：つめこむ ページ7
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月・水・金と、週三回ものやり取りをする事が決まって美亜は有頂天だった。しかし書くのは私だ。文通のお誘いを書いた一通目から苦戦していたのに、これからは勉強の合間に毎週手紙も書かなきゃいけないと思うと溜息が零れそうだ。
「まずは好きなものが知りたいなぁ。あと趣味と、好きな映画と音楽と…」
本当に何も知らないんだな。
私が想像していた恋愛との差異に驚きつつも、次々に上がっていく手紙の内容の候補を走り書きでメモに残す。でもここまで美亜が彼のことを知らないなら、その逆も然り…？
「轟くんに美亜のことを知ってもらえるように、美亜の好きな物も書いた方がいいんじゃない？」
「あっ！そうだね！えっと、好きな物はパンケーキ、ホワイトチョコとか甘いもの全般、趣味はカフェ巡りと映画鑑賞と…」
「え、まってまって」
ある程度彼女の好みを知っているとはいえ、そんなに一気に言われるとさすがに追いつけなくなる。あっという間にメモは女の子らしいラインナップで埋まっていったが、気になるものがあった。
「揚げ物好きじゃなかったっけ？書かなくていいの？」
「そんなの全然女の子らしくないじゃん！」
「あー…そう？」
「ぜったい書いちゃダメだよ!?」
顔を赤らめながら怒る美亜に返事をして、端の方に「女の子のらしさをアピール」と書き、目立つようにぐるぐると丸で囲んだ。
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「こんな感じでどう？」
翌日の昼休みに、お弁当を持って私たちはまた空き教室に集まった。今美亜が目を通している便箋は一度自分で推敲したものだ。
「ちょっと文章が硬くないかなぁ」
しかし彼女はなかなか認めてくれなくて。私は唇を閉じながら長めの息をつく。
まあ彼女も本気なのだから厳しくなるのも仕方がないか。それに私も重要な役目と分かって請け負ったのだからきちんと全うしないと。友人の恋路が応援できないほど心は狭くない、つもりだ。
そう思って三度聞いた彼女の要望をメモし直し、新しい便箋にペンを走らせた。
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つぎはぎウルフ(プロフ) - あかねさん» こちらにもコメントしてくださりありがとうございます。楽しみにしていただけてとても嬉しいです。あかねさんも体にお気をつけて、陰ながら創作活動を応援しております。こちらの小説も更新頑張ります！ (2020年7月16日 17時) (
レス) id: 845ea04d4f (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - つぎはぎウルフさんの作品はどれも続きが気になるものばかりで、常に続きを楽しみにしながら読んでいます。これからも更新楽しみにしながら待ってます！体に気をつけて自分のペースで更新頑張ってください！ (2020年7月16日 7時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
つぎはぎウルフ(プロフ) - きなこもちさん» ありがとうございます。私も楽しみながら書いているものを楽しく呼んでもらえて嬉しいです。コメント読んでいて思わず顔がにやけちゃいました…(笑) 気に入ってもらえて何よりです(o^^o) 更新頑張ります。 (2020年7月14日 18時) (レス) id: 845ea04d4f (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 更新お疲れ様です！いつも楽しく読ませていただいてます。今までそこそこの量のヒロアカ二次創作を読んできましたが、この作品が一番好きかもしれません...！これからの展開がとっても楽しみです(´∀｀)応援しています！！！ (2020年7月13日 20時) (レス) id: 6f695c5604 (このIDを非表示/違反報告)
つぎはぎウルフ(プロフ) - ゆり。さん» ありがとうございます！ヒーロー科×他科の生徒、ということで、接点が少ない分表現が一辺倒になっていないか心配だったのですが、そう言ってもらえて自信がつきました。もうしばらく続きますので、今後も応援よろしくお願いします…！ (2020年7月10日 16時) (レス) id: 845ea04d4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つぎはぎウルフ
| 作成日時：2020年6月19日 20時
