#ソファ【桃】 ページ6
「〜〜〜!」
「ふへへ〜」
今の時刻は夜7時半。夜七時から始まったバラエティー番組がテレビで流れている。陽気な音楽と、お笑い芸人の張った声が聞こえてくる。
その声を聞いて可愛く脱力したように笑うのは、彼女の瑠香。
2人とも仕事をしているため、この2人でテレビを見る時間がいちばんリラックス出来る時間だ。
2人でソファに並んで座っているが、俺と瑠香の身長差はかなり大きいため頭一つ分くらいあいている。
俺はあんまりバラエティー番組には興味が無いので、楽しそうに見ている瑠香を眺める。
お笑い芸人が面白いことを言うたびに、堪えきれなくなったように微笑みを零している。
俺も目線を瑠香からテレビに変える。
番組からCMに変わり、ぼーっとテレビを見ていると、不意に肩に重みがかかった。
なんだ、と思って横を見ると瑠香が肩によりかかっていた。
今年から新社会人となった瑠香は、会社に入社したばかりだ。たしか、文房具を作る企画をたてているらしい。
YouTuberの俺はそれなりに稼いでいて、同居している瑠香も充分養える。
だから、働かなくてもいいよ、俺を手伝ったり家事をしているだけでいいよって言ったのに。
それなのに、瑠香は面接を受けて、見事合格した。そういうところだけ頑固なんだから。
受けた理由を聞いた時、いつまでもさとみくんと一緒にいられないかもじゃん。と言われて、めちゃ悲しかったな。まぁ今となれば笑い話だけど。
だから、きっと疲れているんだろうな。
CMが終わっても、小さな寝息を立てている。
瑠香のさらさらな髪を撫でる。瑠香の髪はショートだ。すごい良い髪質だから、ロングにしないの?と聞いたけど、手入れがめんどくさいと言って笑ってた。
そんな関係ないことを考えながら瑠香の寝顔を見る。
なにかの夢を見ているのか、たびたび微笑んでいる。ふへ、と小さな声を上げていて、やっぱり俺の彼女は可愛いなとつくづく思ってしまう。
瑠香がソファで寝ることはそんなにないから、なんだか新鮮だ。風邪ひいちゃうかもしれないし、起こそうかなとも考えたが疲れているだろうし、と起こすのはやめた。
ソファにかけてあったブランケットを瑠香にかける。
相変わらずテレビの中は陽気だが、そんなのも気にならないくらい瑠香の顔を見つめていた。
あぁ、やっぱり俺の彼女天使。
39人がお気に入り
「すとぷり」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜紀(プロフ) - きゅん… (5月15日 21時) (レス) id: 5c183bf116 (このIDを非表示/違反報告)
さめち@りっちゃんらぶ(プロフ) - りちゅき@さめちゃんらぶさん» しっかり見てるぞ…ついさっきうるっときてたところだった… (5月11日 19時) (レス) id: 03781501d5 (このIDを非表示/違反報告)
さめち@りっちゃんらぶ(プロフ) - まって、めっちゃ心に染みる…これだからさすがびっぐらぶは…(?) (5月11日 19時) (レス) @page40 id: 03781501d5 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - ごめんなさい!りっちゃんも忙しいよね。断って下さい🙇 (5月10日 22時) (レス) id: 5c183bf116 (このIDを非表示/違反報告)
りちゃ - はんのーいいねー!!心ぎゅんぎゅんだよ!!! (5月10日 17時) (レス) id: 2672702b1b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1 作成日時:2023年4月2日 14時