【続】非リアが作るいちゃいちゃ集【STPR】

#片思い【黄】 ページ37

幼なじみのるぅちゃん、ことるぅとくんに16年間片想いの私、瑠香。





るぅちゃんは、誰にでも優しくて、笑顔でみんなに人気。


もちろん、女の子からは熱い視線をいつも浴びていて。




幼なじみだからよく一緒にいるけど、私の恋する気持ちなんてるぅちゃんは知らないと思う。





幼なじみだから一緒にいられる。





幼なじみなら、一緒にいても許される。











この気持ちがバレてしまったら、るぅちゃんはたぶん、私から離れていってしまう。






だから、伝えない。








これは、叶うはずのない恋なんだ。






だけどほんのちょっとだけ、期待してしまう自分がいる。







みんなに優しいとはいえ、私だけには頭を撫でてくれる。


２人でよく出かけては、奢ってくれる。










あの笑顔、あの優しさ、全部、全部私のものになればいいのに。






「ごほ、ごほ」




風邪が流行り出してきて、私も咳が出るようになったのは昨日のこと。


寝ればちょっとは回復するかなと思ったけど、悪化したようにしか感じない。


身体中がだるくて仕方ない。


眠っていたベッドから起き上がろうとしても体が思うように動かない。





時計は6:30過ぎを指している。


そろそろ起きないと学校には遅刻してしまうんだけど、これではちょっと行けない気がする。


「瑠香ーそろそろ起きなさい｣


お母さんの声がして部屋に入ってきた。






「うん...ゴホッ｣


「あら、熱？」




熱を測ってみると、38.5℃。


机のところにスポーツドリンクとゼリーが置かれる。



「ごはんは食べれるかしら...キッチンに何かあると思うかは食べれそうなら食べるのよ？｣



お母さんは支度をして、家を出た。


お母さんは朝から夜遅くまで働いてる。






慣れているつもりでも、体調を崩して1日中1人は何だか心細かった。


枕元のクマのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる。


そういえばこれはるぅちゃんが誕生日の時にくれたんだっけ。


そう考えているうちに夢の中に入っていった。

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