春待つ僕ら #WEST

#春……4 ページ4

今日も私のお気に入りの場所で

お弁当を食べる







学校の裏にある人目のつかないベンチで…







昨日はバスケ部がいた部屋から出た後は


居合わせないようにずっと厨房にいた







だから、



あれからは会っていない









？「あぁーー！！！」






誰かの叫び声が聞こえて、


キョロキョロする






周りには誰もいないのに…









？「昨日の子やっ！同じ高校やったんやなっ！！」









声の主は頭の上からだった







「まぶしっ…」




太陽とその人の顔が

ちょうど被さって見えなかったけど、



きっと昨日のバスケ部だ……









と思ったら……









藤井「こんにちは。春野さん」






「こ、こんにちは…」







藤井「隣、ええ？」






「ど、どうぞ…」







？「りゅ、流星！？」





？「なにっ！なんでそこにおんの？」





藤井「え…別にええやん」






？「俺らも行くから待っとって！」






藤井「ん」








1人で食べてたお弁当を


なぜか7人で食べてる









？「名前、なんて呼べばええ？」





「春野Aなので…なんでも……」





桐山「じゃあ、Aやな。俺は桐山照史って言います！呼び名はなんでも…」







重岡「俺は重岡大毅って言います！みんなからはシゲって呼ばれてます。なんやけど、別の呼び方でええで！」







小瀧「昨日騙してごめんね、俺は小瀧望です。仲良くしてな」






濱田「俺はバスケ部キャプテンの濱田崇裕です！勉強以外はなんでもできるで」






中間「俺はバスケ部部長の中間淳太です。濱ちゃんとは逆で運動以外ならなんでもできます」






藤井「んで、俺が藤井流星です。天然とかよく言われるんやけど、天然やないからな？」






中間「ところでAはなんでお弁当を1人で食べとったの？」






「そ、それは…」





小瀧「淳太…それは聞いちゃいけないことやろ…」





中間「そうか？」






「私が…友達を作るのが苦手なだけです…」






桐山「苦手なぁ……なんで？」





「なんでって言われても…」





重岡「俺らが協力したろうか？」




「協力？」





藤井「ええな！Aが友達作れるように！」





「でも、それじゃあ逆に私が嫌われます…」





小瀧「なんで？」






「だって…私にとってみなさんは輝くステージにいるアイドルみたいな感じなんです」

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