外して、愛の鎖を。（JW）

EP35 ページ36

ーーAsideーー




「はい、どうぞっ」

『ありがとうございます』

「いえいえ」





微笑む神ちゃんさんの笑顔は

なんだか裏があるというか、目の奥が
笑ってないというか。。



なんていえばいいか分からないけど、、



この前の壁に押し付けられた印象が
強いのかな…




「もう、用ないんやったら戻った方がええで。
乃亜も待っとるんちゃう？」


『あっ、そうですよね…ありがとうございましたっ！』







お酒を持って部屋に向かった

ここのビルがどうなっているのか知らないけど、

部屋の数が半端ないなって思う…。。






『えっ…うそ。。』







あるドアの少しの隙間から見えた

タカヒロさんと女の人の深いキス…




タカヒロさん、女性嫌いだって言ってたのに。。



なんで……、、







ドア越しにタカヒロさんとたまたま目が合ってしまって、

慌てて逃げようとすると、思わず持っていたお酒を

下に落としてしまった






パリンっ







『あっ…やばっ、、痛っ』



あー。

なんで私ってこんなにドジなんだろ。


割れたコップを拾うだけなのに、

早速指を切るとか、、泣ける。。





アキト「えーっと…大丈夫？」

『あっ、えーっと…アキトさんっ！』

アキト「指切ったん？早く治療せなあかんやん！」

『これくらい舐めとけば治りますよっ！
すいません…』

アキト「舐めとけばって…社長令嬢が言うこと？」

『えへへ』

アキト「えへへちゃうで(笑
割れたコップそのままでええから。治療しに行こ」

『本当にすいません…』





なんで迷惑かけてばっかなんだろ。。

やっぱりこの仕事向いてない？






アキト「あのお酒、誰に作ってもらったん？」

『えーっと、、神ちゃんさんです』

アキト「神ちゃんさんって…(笑
Aちゃんらしいな」


『へ？？』


アキト「あっ、分からなくてええんやで。こっちの話やから…」


『あのぉ〜。ききたいことあるんですけど…』


アキト「ききたいこと？」


『はい。きいてもいいですか？』


アキト「ええけど…」


『神ちゃんさんって、心から笑ってないじゃないですか…わたしの勘違いだったらいいんですけど。。』


アキト「神ちゃんから直接きいてないん？」

『何をですか？』


アキト「彼女のこと」


『なにも…』


アキト「そっか。。じゃあ、少しだけやで？」


『はい…』

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