14話 ページ14
「ここなら、もう大丈夫や。
お姫さんは、生きてあの憎たらしい国を脱出したで」
トントンの拠点近くまで来たところで、
お姫さまを地面へ下ろしながら、トントンはそう言った。
『そっか。でも、脱出出来たのは、トントンさんがいたから。
本当にありがとう』
心からのありがとう、なんていつぶりだろうか。
今まで言われてきたありがとうなんて、憎悪や醜い幸福にまみれたものばかり。
だから、不思議な感覚がした。
「ええよ。俺がやりたくてやったことやし」
『うん。それでも、たしかに私は、あなたに救われたわ』
ーーーちゃんと、依頼遂行できてよかったわ。
これで気兼ねなくカネがもらえる。
そして、トントンの拠点に着いた。
「ここが、俺の拠点」
『…。
ぁぁ…なにもかもが新鮮で、見たことないものばかり。やっぱり、外の世界は、ステキだった。』
お姫さまは、きれいな黄色い瞳を輝かせた。
「こんな薄暗いとこのどこがええんや。
ま、そのうち慣れてまうで」
『んーー。
それでも、いいわ。
だって、ここには希望があるじゃない』
「…そう、なんかな」
『そうよ。
改めて、本当にありがとう。
……私、トントンさんが婚約者だったらよかったのにって思った』
「えぇ、こんな悪の塊が婚約者なんて、俺やったらたまったもんやないで。
散々見たやん俺が人を殺す様。
…でも、お姫さんがええんやったら、なってやらんこともないで？
…婚約者。」
トントンは、笑った。
その笑顔を見たお姫さまも、嬉しそうに、笑った。
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煽田 -アオタ-(プロフ) - 瑠璃色さん» あざす！ 私の心に抗えず書いてしまった…。（後悔はしてない） (2020年4月25日 23時) (
レス) id: 83eb485547 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色 - 本当最高です！tn推しには堪らんかった…めちゃくちゃかっこよくて勝手に惚れ(て)ました…！凄く面白かったです！ (2020年4月25日 23時) (レス) id: c2d58851d0 (このIDを非表示/違反報告)
煽田 -アオタ-(プロフ) - ASAHIさん» 本当ですか！ありがとうございます！かっこよく書けたのか心配だったのでコメントもらえてめちゃくちゃ嬉しいです。！ (2020年4月22日 0時) (レス) id: 83eb485547 (このIDを非表示/違反報告)
ASAHI(プロフ) - かっこよかったです…!!めっちゃかっこよかったですよ!!面白かったです! (2020年4月22日 0時) (レス) id: 56ce4f6b01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煽田 -アオタ- x他1人 | 作成日時：2020年4月8日 20時
