【d!】優しさに触れてはいけない【tn】 (ページ4)

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3話ページ4

「いや、え、あのー」

一体何者なのか分からない少女を目の前に、男は動揺を隠せないでいた。

その最中も少女は、男を上から下まで観察するようによくながめ、そしてニヤリと笑い言った。

「ねぇ、私を貴方の家に入れてくれない？」

「……え、なんで」

出会って数秒ほどしか経っていないはずの少女の、突拍子のない発言に思わず抜けた声がでる。

「私、貴方に興味を持った！」

目を輝かせ、無邪気に笑う少女。
それは世界を何も知らぬ子どもの様な笑顔だった。

男は、これはいよいよやばいと感じ、少女を悪意なく追い返す方法を考え始めた。

だが_____

「えっと、ここではこう言うんだっけ？

家に入れてくれなきゃイタズラするぞ」

少女から出たその言葉には、可愛らしさが感じられず、代わりにイタズラよりも恐ろしい事をされてしまうのではという恐怖が男を包んだ。

男の頬を、冷たい汗が伝う。