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じゃあ、やっぱり吉良しかいないな……僕よりも先に、この鈍感なAに意識させるとは……!
だが、何故、奴はそんなことをしたんだ?いい年して独身というのが気になるな。もしかして……大人の女性に興味がないタイプか?彼女くらいの年頃の少女が好き__とか。
「あの、わかりますか?」
「う〜ん……そうだ、今ちょうど熱々のカップル設定だし、僕が君の頰にキスをして、疑似体験してみるっていうのはどうだい?」
僕だって、Aの頰にキスがしたい!吉良に意識させることができたんだ。この岸辺露伴に、出来ないはずがないッ!
「僕的には、仕事のことで君に協力してもらいたいし、君の知りたいこともわかるかもしれないじゃあないか。一石二鳥だろう」
「そ、そうですね。わかりました」
「よし、それじゃあ試してみよう」
彼女の肩に手を置くと、Aがそっと目を閉じた。
ゴクッ__
なんだか少しばかり緊張してきたな__って、子供か!たかが、ほっぺにチューだぞ。なのに……なんで、こんなにも緊張するんだ。こんなことくらいで………。
柔らかそうな無防備なくちびるは、僕を捕らえて離さない。もしも、過去の僕が今の僕を見たのなら、きっと鼻で笑ったに違いない。なんて馬鹿なことをしているんだ__と。
顔を近づけると、真ん中にしたい欲望をグッとこらえ……くちびるスレスレの横に、少し長めのキスをした。
チュッ__
微かなリップ音をさせて、ゆっくりと離れながら目を開けると、彼女はポウッとしながら、うっとりしたように僕を見つめていた。確かな手応えを感じて、心の中でガッツポーズをする。
ようし、なかなかいい感じじゃあないか!これで僕も、少しはAに意識させることが出来たようだ……‼後は、邪魔な吉良吉影にトドメを刺しておくか!
「A、頬とはいえ、何とも思っていない子に普通キスなんてしないだろう」
「そ、それって」
「ああ。あきらかに、好意がある証拠だ」
「っ……」
「だが!それは、お互いの年齢が近ければ__の話だ。例えば、親子くらいに年が離れているのなら、それは完全に下心だな」
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パエリヤさん(プロフ) - やばいです!綺麗な文章で素敵です!ありがとうございます! (2022年1月31日 19時) (レス) id: a088706bb8 (このIDを非表示/違反報告)
よっちー - サイコーです!続きを楽しみにしてます! (2021年7月13日 14時) (レス) id: eac1b7e0ad (このIDを非表示/違反報告)
Mayu(プロフ) - 更新多くて嬉しいです! (2021年7月11日 18時) (レス) id: 73f14cc594 (このIDを非表示/違反報告)
桜鯛(プロフ) - 凄く面白くて一気に2まで駆け抜けました。もっと早く知りたかった作品です…!今は友希を募集していないようなので、また再開したら必ずすっ飛んで行きます!お気に入り失礼します。 (2021年4月2日 1時) (レス) id: d34a88a9f2 (このIDを非表示/違反報告)
すみね(プロフ) - 本当に大好きな作品です。ありがとうございます。 (2020年7月26日 1時) (レス) id: 8a8e69e87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:光 | 作成日時:2017年3月16日 20時