岸辺露伴とバカップル ページ14
僕がAに書き込んだ後、彼女の携帯に吉良から連絡があった。妙な話だが、奴が急に引っ越しをすることになったらしい。バイトは新居に移動してからになったとのことで、Aは心底ホッとした様子だった。
吉良の家が空き家になったら、調べやすそうだな。よし、康一くんにも来てもらおう。
彼女が帰った後、康一くんに連絡を入れたのだが、何故か彼は由花子を連れてやって来た。
「大事な話だって言うから、来てあげたわよ」
「僕が呼んだのは、康一くんひとりなんだが？お前は呼んでいない」
「あの、露伴先生、由花子さんも一緒に」
「……」
「すみません。デートの帰りだったもので」
康一くん、君は何故、こんな女を彼女にしてしまったんだ？本当は、康一くんだけに相談したかったんだがなァ……ここで言い争っていても時間の無駄か。
ため息を吐くと、渋々アゴで上がれと命じた。上がって早々、図々しくも由花子は僕に飲み物を要求して来た。
「は？何だって？」
「だから、ピンク色のジュースが飲みたいって言ったのよ」
「ピンク色ってなんだよ、おい」
「イチゴミルクとか、ピンクグレープフルーツジュースとか、色々あるでしょう。そういうのないわけ？」
「女ってのは、変なとこにこだわるよなァ」
「女子は可愛いのが好きなのよ」
「ったく、ちょっと待ってろ。康一くんは何がいい？」
「あ、僕は__」
「康一くんの分はいらないわ。その代わり、グラスは大きめでお願いね」
有無を言わせない由花子の言葉に、彼はコクコクと頷く。
康一くんの奴、ほんとに由花子の尻に敷かれちまってるなァ……ま、あの性格じゃしょうがないか。それにしても、女子は可愛いのが好き__か。Aもそうなんだろうか？
冷蔵庫にあった、ピンクグレープフルーツジュースを注ぎながら考えた。
「ほら」
「ありがとう」
由花子はバッグからストローを取り出すと、それをグラスに刺した。
「康一くんも飲むでしょ？」
おいおいおいおいおいおい……！もしかして、それをやるためにピンク色のジュースって言ったのかァ⁉
先がふたつに分かれたハート型のストローに、顔がひきつる。
「でも、露伴先生がいるし」
「いいじゃない。せっかく買ったんだし使いたいわ。そうだ！露伴先生、これでジュースを飲んでるあたし達を撮ってちょうだい」
イラァ〜__
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パエリヤさん(プロフ) - やばいです！綺麗な文章で素敵です！ありがとうございます！ (2022年1月31日 19時) (
レス) id: a088706bb8 (このIDを非表示/違反報告)
よっちー - サイコーです！続きを楽しみにしてます！ (2021年7月13日 14時) (レス) id: eac1b7e0ad (このIDを非表示/違反報告)
Mayu(プロフ) - 更新多くて嬉しいです！ (2021年7月11日 18時) (レス) id: 73f14cc594 (このIDを非表示/違反報告)
桜鯛(プロフ) - 凄く面白くて一気に2まで駆け抜けました。もっと早く知りたかった作品です…！今は友希を募集していないようなので、また再開したら必ずすっ飛んで行きます！お気に入り失礼します。 (2021年4月2日 1時) (レス) id: d34a88a9f2 (このIDを非表示/違反報告)
すみね(プロフ) - 本当に大好きな作品です。ありがとうございます。 (2020年7月26日 1時) (レス) id: 8a8e69e87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光
| 作成日時：2017年3月16日 20時
