優しい漫画家 ページ5
「康一くん、人生の先輩としてひとつ忠告しておくが、友達は選んだほうがいい。馬鹿と一緒にいると、ろくなことがないぞ」
「馬鹿だと？変人よりはマシだよなァ？康一」
「仗助、貴様！この僕が変人だと言いたいのか？」
「俺はアンタなんて、ひとことも言ってないっスよ？自分のことだと思うなんて、自覚があるみたいスね」
「ふ、ふたりとも、やめようよ〜」
「康一くんは、僕のことを変人だなんて思っちゃあいないよな？だが、仗助のことは馬鹿だと思うよなァ！」
「おい、露伴！テメェ、いちいち言動が大人げねーんだよ！」
「うるさい！誰に言われようとも、馬鹿でアホでクソッたれのお前にだけは言われたくないぜッ」
「わ〜わ〜！ふたりともストップ！仗助くん、早く行かないと映画が始まっちゃうよ」
「おっと、そうだったな。こんな奴に構ってたら遅れちまう。行こうぜ、康一」
「うん。露伴先生、それじゃ」
「待て！逃げる気かッ」
追いかけようとして、角から出てきた少女とぶつかった。
「きゃっ」
弾みで肩から下げていたスケッチブックが滑り落ち、怒りが頂点に達する。
「おい、どこ見て歩いてるッ！」
「す、すみません!!」
勢いよく謝った少女が、散らばったイラストを慌てて拾う。ぶつくさ言いながら、自らもスケッチブックの中に挟んであった何枚かを拾い上げた。少女を見ると、彼女は赤い顔をしながら、涙ぐんでこちらを見ていた。
まったく、今日はなんてついてない日だ！仗助の馬鹿に遭ったのもそうだが、こんな往来で泣かれちゃあ面倒すぎるッ！
「悪いのは君だろう？ちょっと怒鳴ったくらいで、そんな顔するんじゃあないぜ」
泣き喚かれちゃあ困ると思い怒りを押さえながら言ってやると、彼女は震える手で拾ったイラストを差し出した。
「ろ、露伴先生、漫画家の＿き、岸辺露伴先生ですよね？」
そこで僕は彼女が涙ぐんでいる原因を悟った。
この子、僕のファンか……。
「いや、人違いだ。じゃあな」
クルリと背を向けて足早に歩きだすが、彼女は僕を追いかけて来て横に並んだ。
「待って下さい！さっきの絵、岸辺露伴先生の絵ですよね？あなたが描いたんじゃないんですか？あの、私、露伴先生の大ファンで＿」
あ〜、面倒だなァ！
「君が僕のファンってことはわかったから、ついて来るなよ！今はサインも何もする気はないんだッ」
「ご、ごめんなさ＿あっ」
「危ない！」
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m0902(プロフ) - 了解しました ！ありがとうございます！楽しみにしときます！ (2021年2月11日 23時) (
レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
m0902(プロフ) - また気が向いたら友達になって下さい (2021年2月10日 10時) (レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
m0902(プロフ) - 初コメです！すごく好きです !!続きも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年2月8日 10時) (レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
瑠花 - 初コメ失礼致します…！！世界観や言い回しがすごく好きです！！一気読みしてしまうのも頷けます…！！これからも応援してます！！どうかお身体にはお気をつけてお過ごしください…！それと条件大丈夫です！！続きがすごく気になるのでまってます…！ (2021年1月5日 19時) (レス) id: c4c21690fd (このIDを非表示/違反報告)
もとか - まってます、、、 (2020年8月17日 23時) (レス) id: 4ade42e6d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光
| 作成日時：2016年10月27日 19時
