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朝、包み込まれる温もりを感じて目を覚ました。
「万里…?」
「…はよ」
「おはよ…。 いつ、来たの?」
「んー…3時間くらい前か」
枕元のスマホに手を伸ばし、掠れた声で言った。
まだ起きないとでも言うように私の身体を抱き締める。
「…つかさ、お前なんでここにいんの。 眠れなかったのか?」
「あたり」
「…Aさ、実家の俺の部屋ならいーけど。 ここ、兵頭もいんだからな? …自覚しろよ」
「十座?」
「あ゛?」
十座の名前を呟いた瞬間、万里の瞳が不機嫌に揺れる。
「おい、何で名前…」
「十座が摂津妹って呼ぶから。 お互い名前なら違和感ないし」
「…」
「万里、顔怖い」
「お前、あいつらと仲良くなりすぎ」
「…何、嫉妬?」
「わるいかよ」
そう言って私を抱き締める万里。
我が双子兄ながら可愛いすぎる。
「って、そろそろ起きなきゃ…」
「んだよ、今日学校休みだろ」
「朝御飯の支度。 …臣の手伝いしたいから」
「…」
またもや不機嫌顔。
そして、あっそ…と言って不貞寝した。
お休み…そっと呟いて部屋を出た。
直ぐのところに、大きな人影。
「十座?」
「…おう」
「おはよ。 ごめんね、うるさかった?」
「おはよう。 …いや、摂津の野郎…お前の前だと違うんだな」
「?」
何が?
..*....*..
【side*太一】
理由はわからないけど、いつもより早く目が覚めた朝。
俺は目を擦りながらキッチンに向かう。
…早起きするとその分、腹減るの早いッス…。
「あれ、太一? おはよ。 早いんだね」
「ッ!? Aチャン!? お、お、お…おはよッス」
キッチンに入ってすぐにエプロン姿のAチャン。
…眼福ッス。 早起きして良かったッス!!!
「お、太一。 おはよう、今日は休みなのに早いんだな」
「おはようッス! 目が覚めちゃって」
「そうか。 なにか飲むか?」
「俺っち、コーヒーで!! あ、砂糖とミルクは入れて欲しいッス!」
臣クンに向かって発した言葉。
それと同時に置かれたマグカップ。
「良かった。 要望通りだったみたい」
「い、入れてくれたんスか!?」
柔らかく頬笑むAチャンは俺の求めていた天使だったッス!
..*....*.
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琉架 - この作品すごく面白いですね!更新頑張ってください!応援してます!! (2018年2月3日 0時) (レス) id: cc5efc05e7 (このIDを非表示/違反報告)
悠羽 - A3やってるのでどうしても監督目線になっちゃいます...この作品大好きです!更新頑張ってください! (2018年1月31日 2時) (レス) id: ac8906f900 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 初コメです(ノ)`ω´(ヾ) 面白くてとても好きです! 応援してます! (2018年1月18日 15時) (レス) id: 0fcd020c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椎麻 | 作成日時:2018年1月15日 2時